卓球日本初の五輪金メダリスト、水谷・伊藤ペア
卓球日本初の五輪金メダリスト、水谷・伊藤ペア

 東京五輪の卓球・混合ダブルスで、水谷隼・伊藤美誠ペアが史上初の金メダルを獲得した感動から早3カ月。卓球指導者によれば、卓球クラブへの体験入会が目立って増えているという。取材をしてみると、卓球は心にも体にも、いいことずくめ。今こそ「健康卓球」を始めてみませんか?

【写真】「卓球愛」を語るコシノジュンコさん

*  *  *

 国内の卓球レジャー人口は1千万人とも1500万人ともいわれる。年代問わず多くの人にとって身近なスポーツだ。

 学生時代は卓球部で、現在も卓球を楽しんでいるのは、ファッションデザイナーのコシノジュンコさん。東京五輪では、コロナ禍で実現はしなかったが、聖火ランナーに選ばれていた。金メダルの快挙に感動したひとりでもある。卓球愛をこう語る。

「卓球愛」を語るコシノジュンコさん(撮影・大崎百紀)
「卓球愛」を語るコシノジュンコさん(撮影・大崎百紀)

「卓球って聞くと、すぐに動いちゃうの! 卓球のおもしろさは、打てば戻ってくるところ。目標をもって本気で取り組めば、力がつく。やればできる。これは仕事と同じ。球への対応、それは仕事への対応と同じです」

 出張先の海外でも楽しむほどの卓球好き。数年前に旅したニューヨークで、たまたま訪れた卓球バーに魅了され、「日本にもこんなしゃれた卓球レストラン・バーがあればいいのに」と、東京・渋谷の「T4 TOKYO」立ち上げのきっかけを作った。

 2017年6月にオープンした「T4 TOKYO 渋谷店」は卓球愛好家の話題のスポットだ。1階に卓球台が1台置かれたレストラン「T4 KITCHEN」があり、地下には卓球台がVIPルーム含めて5台あり、スクールが開かれている。コシノさんはそこで、約20年ぶりに五輪2大会連続メダリストの福原愛さんとの対戦も楽しんだ。

「卓球には不思議な魅力がある。楽しいですよ! 全身を使うって気持ちいいし、動体視力も集中力も鍛えられる。でも一番の魅力は、人とつながれることだと思っています」

 コシノさんの「卓球仲間」、ウィッグやヘアケア製品を中心に展開するスヴェンソンホールディングス会長の児玉圭司さん(86)は、世界選手権に出場した元卓球選手だ。母校の明治大学で60年以上卓球の指導を続け、日本代表監督も務めた。

次のページ