※写真はイメージです (GettyImages)
※写真はイメージです (GettyImages)

 性への関心は、男女も年齢も関係ない――。シニアの女性でもセックスを求め、楽しんでいる人はいる。そんな女性たちや彼女たちをサポートする専門家に話を聞いた。

*  *  *

「みんなに言われるんです、目覚めが遅いよねって。セックスがいいと思うようになったのは、ここ5~6年なんです」

 と話すのは、62歳の女性。最近ではすっかり性的能力の低下した夫(65)と、セクシャルトイズ(バイブレーターなど)を使ったセックスを楽しむ。

「妊娠することもないから、開放的になれるんです。この年になって快感を覚えて、それがどんどん深くなっていくのがとってもうれしい。夫とは以前より仲のよい夫婦になっていると思います」

 セックスに対して希薄な女性も多いが、必ずしもそうした女性ばかりではない。

 夫婦やカップルのセックス相談に乗って20年という、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんは、「最近はシニアの相談が増えている。多いのはセックスレス。妻が夫に対して不満を持つ、つまり“したいけど、してくれない”という相談が多い」と話す。

「更年期以降の女性には性欲がない? とんでもないですよ。二極化していて、性欲のある女性もたくさんいます。50代女性は、“セックスしたいって口に出せない”“性欲のある私っておかしいの?”って口を閉ざしてしまっています」

 女性に性欲があることは、別の現象からもみてとれる。三松さんによると、スマートフォンなどでコミックが見られるようになって以降、女性向けの官能もののコミックが「バカ売れ」しているというのだ。

次のページ