公明・山口那津男代表 (c)朝日新聞社
公明・山口那津男代表 (c)朝日新聞社

 菅政権の下で衆院選が行われればどんな結果になるのか。本誌は政治ジャーナリストの角谷浩一氏と選挙プランナーの松田馨氏に、各党の獲得議席数と全選挙区の当落予測を依頼した。

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“菅では戦えない”から小池百合子待望論? どうなる総裁選、衆院選】より続く

 結果は角谷氏が41、松田氏は63といずれも自民の大幅な議席減を予想。単独過半数(233議席)割れも現実味を帯びる驚きの結果だった。松田氏がこう解説する。

「都議選でも、自民支持層の約2割が自民以外に投票したとのデータがあります。衆院選ではこうした傾向が全国に広がり、内閣支持率の落ち込み以上に厳しい結果が予想されます」

 角谷氏も「自民が最大限に勝ったと見た場合の数字。接戦区で野党が競り勝てば、さらに減らす可能性がある」と見る。

 自民と連立与党を組む公明は、9つの選挙区での勝利と「比例区800万票」を目標に据える。だが近年、党勢のかげりは明らかで、前回2017年の衆院選で比例区の獲得票数は697万票と、現行の選挙制度で初めて700万票を割った。そのうえコロナ禍で、いわゆる「フレンド票」を獲得する活動も制限せざるを得ない。公明の元幹部が嘆息する。

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池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

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