2大スーパーヒーロー大集結(提供)
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仮面ライダーセイバー・神山飛羽真と歴代仮面ライダー(提供)
仮面ライダーセイバー・神山飛羽真と歴代仮面ライダー(提供)
ゼンカイザー・五色田介人と歴代スーパー戦隊レッド(提供)
ゼンカイザー・五色田介人と歴代スーパー戦隊レッド(提供)
(週刊朝日2021年7月30日号より)
(週刊朝日2021年7月30日号より)

 2021年は「仮面ライダー」シリーズ50周年、「秘密戦隊ゴレンジャー」に端を発する「スーパー戦隊」シリーズ45作という、二つのヒーローシリーズの節目の年。それを記念する映画「セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記」も公開。2大ヒーローの歴史に迫る!

【一覧で見る】仮面ライダーシリーズ、スーパー戦隊シリーズの歴史はこちら

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 石ノ森章太郎が生みの親となる「仮面ライダー」「スーパー戦隊」、二つのシリーズは、現在まで進化と継承を重ね続ける。

 二つのシリーズを手がける東映の白倉伸一郎プロデューサーは、

「1年ごとにリセットを繰り返す。しかも成功した路線をそのまま踏襲せず、毎回ガラリと変えることを繰り返したことで、シリーズの自由度、振り幅を大きくすることができ、結果的に時代に合わせてこられたのではないかと思います」

 と、両シリーズが長く続く理由を語る。

「ただ、自由度が高くなったことで、仮面ライダーの名を借りた、『ぼくのかんがえたさいきょうの仮面ライダー』的な自己満足に陥る危険性もあるので、さじ加減の難しさは感じます」

 長い歴史の中には、いくつかの転換点がある。白倉プロデューサーは、仮面ライダーシリーズでは2002年放送の「仮面ライダー龍騎」が大きな転換点だったという。

「13人の仮面ライダーが登場し、殺し合いをする。いわゆる“平成ライダー”の3作目ですが、ここまでの初代から続く仮面ライダーシリーズのイメージを一掃し、なんでもありのシリーズに一気に進化しました。“龍騎以前・以後”という言い方もできると思います」

 白倉さんが両シリーズのプロデュースを担当するようになったのが1991年「鳥人戦隊ジェットマン」だった。その翌年の「恐竜戦隊ジュウレンジャー」が、スーパー戦隊シリーズのひとつの節目になったと言う。

「『ジェットマン』は、私の青くさい思いでシリーズに変革をもたらそうとした作品でした。その直後にそれを自ら全否定して一気にオーソドックスな作風に戻したんです。結果的に6人目の戦士が登場したことで、従来の5人までというフォーマットを崩すこともでき、自由度が拡大した。力業でなくとも変革はできる。アメリカでのリメイク作品『パワーレンジャー』シリーズの第1弾にもなり、大きな転換点といえる作品です」

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