鎌田さんは、「この人がいい」という人が見つかったら、結婚というゴールまで短期決戦で集中的に行動するべきだと話す。鎌田さん自身、お見合いを繰り返して夫と出会い、2週間後にプロポーズを受けて結婚というスピード婚を実現した。

「『この人』と思う人に出会えたら、相手を深く知るために、毎日LINEでやり取りし、時間を捻出して週1回は会う。会話や相手の行動を通してお互いの価値観や考え方をすり合わせていきましょう」(同)

 大宮さんも、短期決戦という戦略に同意する。

「仕事が忙しい、など言い訳せず、自分が決めた期間だけは婚活を優先すべき。恥を捨ててなりふり構わずするのもポイント。必死になっていると周りも手を差し伸べてくれますから」(大宮さん)

 鎌田さんの結婚相談所に入会し、49歳で成婚に至った野村明伸さん(仮名)は、47歳まで恋愛経験がなかった。それでも今の妻と出会ってから100日以内にプロポーズし、結婚した。

「30代のころ、インドネシアに7年赴任していて、結婚は気にしていませんでした。でも、さすがに親に『いい加減に真剣に考えて』と言われて帰国。39歳である結婚相談所に入りましたが、そのときはうまくいきませんでした。僕のコミュニケーション力の不足が原因でした」

 その後は婚活の情報を集めてやった気になる“脳内婚活”が続き、気づけば野村さんは48歳になっていた。そんなある日、スピーチセミナーに参加した野村さんは、鎌田さんに出会う。

 短期決戦で結婚を目指す鎌田さんの方針に共感し、鎌田さんの相談所への入会を決意した。

「今まで時間を無駄にしてきた分、短期決戦だと結論も早く出せるので、自分にいいと思いました」(野村さん)

 入会半年後、10歳年下の今の妻と出会う。彼女には先天性の進行性の難病があることがプロフィルに書かれており、野村さんはそのことも含めて深く理解したいと思った。彼女の友人も紹介してもらい、友人も含めていろいろと話をした。

「踏み込んだ行動だったかもしれませんが、短期間でお互いを知るために必要なことでした」

 現在、結婚して6年目になる。

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