──多忙な日々だと思いますが、映画にちなみ、最近やった“青春っぽいこと”は?

 ああ……(俯[うつむ]いてしばらく考え込む)。この考えてる時間が、めっちゃ切ないですよね!(笑) あんまりないです。すいません、なんか気まずくて。映画の中で、女の子と海ではしゃいでるシーンがあるんですが、自分の人生には多分存在しないシーンだろうなと思って、特別感をすごく感じたことを思い出しました。

──どんな時間が一番テンションが上がりますか。

 散歩してるとき。好きで、休みの日だったら2時間ぐらい歩いてます。知らない道を発見すると嬉しくて、そこから迷いながら帰るんです(笑)。方向感覚が意外となくて迷ったりはしますけど、でもそれが楽しい。

──これからの目標は?

 演技のお仕事は、またやりたいなという気持ちはあります。「これに決めた!」というには経験値が足りませんが、お芝居をするのは純粋にすごく楽しかった。この「楽しい」という気持ちを大事にするのが目標です。もちろんお仕事なので楽しいだけじゃないのは当たり前ですけど、今楽しいと思っている感覚を将来もずっと感じ続けていたい。それは目標というか、願いかもしれません。

(ライター・大道絵里子)

週刊朝日  2021年7月9日号より抜粋