山尾志桜里衆議院議員(撮影/写真部・高野楓菜)
山尾志桜里衆議院議員(撮影/写真部・高野楓菜)
山尾志桜里衆議院議員(撮影/写真部・高野楓菜)
山尾志桜里衆議院議員(撮影/写真部・高野楓菜)

 待機児童問題の追及などで国会に鮮烈な印象を残した山尾志桜里衆議院議員(国民民主党)が、突然の「次期衆院選不出馬」を表明した。「今は外に出たほうがやれることがある」とその理由を語った山尾議員。彼女の運命に大きく影響した「文春砲」への回答は? 数々の疑問を、すべてぶつけた。

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前編/山尾志桜里議員が語る不出馬「引退という言葉が古い。握手以外に評価軸を」】より続く

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──失礼な言い方になりますが、今回不出馬なのは、スキャンダル報道があって、選挙に出ても当選できないからという見方があります。

 落ちそうだから辞めるのであれば、前回の選挙前に辞めています。今回、100%受かる可能性があっても、同じ決断をしています。前回無所属だったし、普通負けるよねという時に出る決断をした。周囲からは「出るな、一回休め」という圧力がすごい中、やっぱりもうちょっと国会でやるべきことがある、と自分で決めて、最後は有権者が決めた。受かるから、落ちそうだから、ということでは一切決めていません。

 17年の騒動の時、何のために政治家をしているのかをとことん自分と向き合って、本質的に考えた。それで、政治家を続けることが一番社会の役に立てる方法だと思えたんです。憲法や皇室のことをやりたいと思った。「もっと暮らしのことをやってよ」って言われるんですが(笑)、国会議員じゃないとできない仕事だという思いがあって。でも今回は政治家じゃなくても社会に貢献できると思えました。

──17年、「週刊文春」が、山尾さんと弁護士の男性が不倫関係にあると報じました(山尾氏は否定)。この時から始まった騒動を今振り返ってどう思いますか?

 女性議員の私生活に向けられる関心の高さが異常ですよね。好奇のまなざしが男性の政治家へのものとはまったく違う。そのリスクを冒してまで政治家を続けるには、かなり高いインセンティブを持たないと。この状況の中で、「選挙に出たら」って軽々に女性に勧められないです。

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