ゴジラや音楽と企業も注目 ノスタルジー消費が幸せになれる理由 (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ゴジラや音楽と企業も注目 ノスタルジー消費が幸せになれる理由

浅井秀樹週刊朝日
西武園ゆうえんちでは映画館が舞台の、「ゴジラ」をテーマにしたアトラクションを体験できる (c)朝日新聞社

西武園ゆうえんちでは映画館が舞台の、「ゴジラ」をテーマにしたアトラクションを体験できる (c)朝日新聞社

昭和レトロを再現した西武園ゆうえんちの「夕日の丘商店街」 (c)朝日新聞社

昭和レトロを再現した西武園ゆうえんちの「夕日の丘商店街」 (c)朝日新聞社

「多いときには年間26回ぐらいライブ演奏をしていました」

 埼玉県在住の男性(71)はこう話す。同世代の夫婦3組で素人バンドをつくったのは、還暦を迎えたころ。地元を拠点にリードギターとして参加するバンドこそ、「熊谷ベンチャーズ」だ。

【写真】昭和レトロを再現した西武園ゆうえんちの「夕日の丘商店街」

 本家のザ・ベンチャーズといえば、米国で結成され、1960年代にエレキギターブームを巻き起こした。来日時以来のファンだという男性は、国内のグループサウンズ(GS)ブームにも影響を受け、ギターに熱中した。就職後にやめてしまったが、50歳近くで再開。本家のほか、ザ・タイガースの曲などを披露してきたが、コロナ禍で個別練習の日々が続く。

 兵庫県に住む男性(73)も同じように、就職してギターから遠ざかっていた。それが今や、当時憧れだった高額のギターを手に、ベンチャーズのコピーバンドを組み、「関西ベンチャーズクラブ」を立ち上げ“青春”を謳歌(おうか)する。

 音楽活動だけでなく、プラモデルやバイク、オーディオでのレコード鑑賞、山登り……。若かりしころにたしなんだ趣味などを、中高年になってから再開させるケースが少なくない。

「40代以降は、ワクワク、ドキドキする機会が減ります。加齢で記憶できる量が減り、新しいことを学習するのがおっくうになり、昔なじんだものに向かう」

 こう指摘するのは、中高年ビジネスに詳しい、東北大学特任教授で村田アソシエイツ代表の村田裕之さんだ。「幸福感や社会的なつながりを強め、会話が増えて社交的になり、人生の充足感を高める」ため、過去を回想することは有意義だと強調する。

 村田さんによれば、50代以降がお金を使う動きとして、「自己復活消費」と「夢実現消費」があるという。

 自己復活消費は、自分らしさを取り戻そうという行動で、昔やっていたことにもう一度、取り組むもの。まさに、冒頭の音楽バンド活動などだ。

 夢実現消費は、かつて経済的、時間的にできなかったことを余裕ができたため実現するものだ。高額なオーディオやバイクなどで楽しんだり、プラモデルの“現代版”として、ドローンで遊んだりするケースが該当する。


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