「延命治療はせん」ロンブー田村淳が語る最愛の母ちゃんの“遺書動画” (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「延命治療はせん」ロンブー田村淳が語る最愛の母ちゃんの“遺書動画”

松岡瑛理,佐藤秀男週刊朝日
母との思い出を語る田村淳さん(撮影・戸嶋日菜乃)

母との思い出を語る田村淳さん(撮影・戸嶋日菜乃)

「遺書が動画なら表情も見られるし音声も入る。遺書はいろんなぬくもりが込められていたほうがいいんじゃないか」と語る田村淳さん(撮影・戸嶋日菜乃)

「遺書が動画なら表情も見られるし音声も入る。遺書はいろんなぬくもりが込められていたほうがいいんじゃないか」と語る田村淳さん(撮影・戸嶋日菜乃)

『母ちゃんのフラフープ』(ブックマン社、税込み1540円)

『母ちゃんのフラフープ』(ブックマン社、税込み1540円)

 数々のバラエティー番組で活躍するタレント、「ロンドンブーツ1号2号」の田村淳さん(47)の『母ちゃんのフラフープ』は、昨年8月にがんで亡くなった母・久仁子さん(享年72)との思い出や自身の半生をつづったノンフィクションだ。大切な人との別れを経験して、得たものとは。

「僕って人間は、ぜんぶ母ちゃんが作った、母ちゃんの作品だと思ってます。自分の癖や思考は幼少期から母ちゃんに植え付けられている。おおもとは、やっぱり母ちゃん。今回、本を書いてみて改めて、自分の行動の根幹に母ちゃんがいると強く感じました」
 
 淳さんは、長年、タワークレーンの運転手をしていた父・等さんと、看護師だった母・久仁子さんとの間に山口県下関市で生まれた。淳さんが小学2年生のとき、看護師を辞めた久仁子さんは、家の前の肉屋でパートの仕事をしながら、淳さんと3歳下の弟を育てた。

「家族や先祖を大切にする、保守的な部分がすごくある一方で、固定観念を打ち破るっていうか、常識を疑うところがあった。人に迷惑をかけるな。やりたいことをやりなさい。この2つが母ちゃんの言葉としてすごく残っています」

 2015年、故郷で暮らす久仁子さんの左の肺にがんが見つかった。「何かあった場合、延命治療はせん」。淳さんが20歳の頃から、久仁子さんに聞かされてきた言葉だ。久仁子さんは一切の延命治療を断る旨を記した「尊厳死求め宣言書」を送ってきた。自身の葬儀の具体的な内容や、棺に納めてほしい品物、子や孫への感謝の思いをしたためた「終活ノート」もつけていた。

「看護師をやっていたのが大きいと思います。母ちゃんはいろいろな人の死を見てきて、自分はこうしたいって思いがすごく培われたんだと思う。自分の父と母をみとって、家族が通院して面倒を見る大変さも経験してたから、『私は元気なときに旅立つ。病院には長くいたくない』ってずっと言ってました」

 本のタイトルは、息子の求めに応じ、闘病中の母が送った1本の動画から来ている。届いたのは19年12月25日。亡くなる約8カ月前のクリスマスの夜だった。


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