すると、6割以上の人が情報サイトやアプリを利用していた。一方、最も信頼度の高い情報源としてサイトを選んだ人は13%で、アプリは8%。子育て情報を積極的にネットで集めるものの、信頼度は低い実情が明らかになった。

 同サイト編集長の二階堂美和さんは、現代のパパママ像をこう分析する。

「ネット情報には信頼できないものもあるとわかってはいても、情報が溢れすぎていて何が正しいか見極めるのが大変だったり、つい他の人の話に影響されたりする人が多いと思います」

 では、信頼できない子育て情報とはどんなものがあるのだろうか。二階堂さんは、「紫外線の害が大きいので日光は一切浴びさせてはいけないなど、心配になる話もよく見る」と話す。

 ここまで極端な例でなくても、個人のブログやSNSでは「これがオススメ」「みんなも試してみて」といった、押しの強い文体が目立つ。

 二階堂さんは、「自分がいいと思ったものを他の人に伝えたい気持ちはわかる」とした上で、「読む側の心構えが大切」と話す。

「この話がすべてだと思わず選択肢の一つとして捉えたり、監修者がいるなど信頼のおけるサイトを見極めたりするのが、上手な付き合い方でしょう」

 ネット世代ならではの子育ての難しさは、祖父母世代も感じるところがあるようだ。

 大阪府在住の木津都子さん(63)はある日、娘からこんな相談を受けた。「公園デビューってどうすればいいの?」

「そんなん普通にやりゃええやん」と言ったが、娘はネットを見て不安になっているようだった。

「ママ友から仲間外れにあった体験談が並んでいたり、LINEでの返事の仕方を指南するサイトまであったりして驚きました。そんな情報ばかり見ていたら、肩に力が入っちゃいますよね」

 娘の姿を見て、「今の子育てはしんどそう」と話す。「ネットって、『こういうときはこう』って型にはめる内容が多い。昔はこんなに縛りはなかったし、もっとおおらかだった気がします」

 そんなネット社会で奮闘するパパママをサポートするために、「じいじばあば」にはどんな姿勢が求められるのだろう?

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