交流戦が5月25日に開幕する。昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となっただけに2年ぶりの開催となる。2005年の交流戦導入以来、09年以外はすべてパ・リーグが勝ち越しており、セとパの戦力格差が叫ばれて久しくなった。

 今年はセで首位を快走している阪神がどこまでやれるかに注目している。特に佐藤輝明が、どうパの実力ある投手と対していくか。佐藤にとって新しい刺激としてほしい部分である。狙っても打てない球を投げ込めるのが、パのエースたちである。

 メジャーリーグでは、大谷翔平が本塁打の本数でトップ争いをしているが、その打っている球速を見ても、直球は150キロを超えている。メジャーに肩を並べていくためには、速球を一発で仕留められる選手が増えていかないといけない。投手はその上をいかないといけない。佐々木朗希、佐藤輝明ら規格外といえるポテンシャルを秘めた選手に注目していきたい。

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝

週刊朝日  2021年6月4日号

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東尾修

東尾修

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝。

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