笑福亭鶴光(C)朝日新聞社
笑福亭鶴光(C)朝日新聞社
若者の視聴者も獲得中だという番組=同番組ホームページから
若者の視聴者も獲得中だという番組=同番組ホームページから
オンライン取材に応じる笑福亭鶴光と、筆者(中将)
オンライン取材に応じる笑福亭鶴光と、筆者(中将)

「鶴光でおま」。独特の語り口と強烈な下ネタで、1970~80年代に若者から絶大な支持を集めたラジオ番組「笑福亭鶴光のオールナイトニッポン」(ニッポン放送)。この番組がJ:COMテレビで「笑福亭鶴光のオールナイトニッポン.TV@J:COM」として復活を果たすや、往時を知る世代はもちろん、若い視聴者も増えているという。去る2月18日で73歳となった鶴光本人が思いを本誌に語った。

【写真】オンライン取材に応じる笑福亭鶴光さん

「2017年の『オールナイトニッポン』放送開始50周年にあたり“オールナイトニッポン、イコール鶴光”だということで復活企画が出たんですが、今の『オールナイトニッポン』にそのまま出るには僕は年がいきすぎてる。ならいっそのこと、テレビでやってしまおうということになったんです。ディレクターはラジオのディレクター。テレビなんやけどラジオのフォーマットで作ってる番組です」

 深みを増した話芸で音楽や地域情報も伝え、ラジオとテレビの“いいとこ取り”で進行する。パートナーのお美和子様も健在。昨年末から番組の往年のファンとして大物ゲストがスタジオに訪れたり、「ち○こなぞかけ」芸人の紺野ぶるまも加わり、さらにパワーアップ。一時代を築いた鶴光だからこそ、招くことのできる豪華ゲストとのトークも魅力の一つだ。

「この前(20年11月14日放送回)、加藤茶さんが来てくれてね、ドリフターズがビートルズの前座をした時の話をしてくれたんですよ。『日本武道館のような武道の聖地でコンサートをやるなんてけしからん』と言う人たちに配慮した結果、本来25分の持ち時間があったのに、たった2分しか演奏できずに逃げるように帰ってきたということでね……。そんな貴重な話、これまで加藤さんから聞けることなかったからうれしかったですね」
 
 トレードマークの下ネタも、ますます老練なものとなり、もはや誰にもまねのできない無二の境地に至る。

「若い頃の下ネタはストレートすぎたのか、番組終わると抗議の電話が50本はかかってきました(笑)。でもありがたいことに、年がいくと枯れたエロになるからなのか、世間も少々のことは許してくれるんですね。下ネタやるには年いくことやね」

次のページ
まるでジキルとハイド!?