香取 「おじゃMAP!!」の収録の帰り際に橋田先生がぼくのことを褒めてくださった。絵のことも。

橋田 あなたの絵はすごい。あんな発想できない。シュールな絵。夢があるし愛敬がある。ぜひ絵は描き続けてください。

香取 そう言ってくださると本当にうれしい。ぼくの絵も飾ってくださっていて。

橋田 私の誕生日祝いにいただいた絵なんです。カーネーションに牛がとまっているの。色使いも明るいし見ているとほほ笑んじゃう。温かい気持ちにさせてくれる絵です。四十にして惑わずと言いますけど本当ですね。40歳になるまでは自分の良さがなかなかわからない。最高の時期に飛び立った、そう思いませんか?

香取 そう思います。

橋田 私はスマップの追っかけでしたが、北京に一緒に行った時は応援団長に祭り上げられた。中国の偉い人にも会わされて大変でした。

香取 あの時は橋田先生が来てくれて良かった。ぼくは後ろに隠れていました。

橋田 政治家の偉い人もいて私も後ろに隠れた(笑)。話は変わるけれど、あなたは10歳で事務所に入って、11歳でスマップに入られたけれど学校はどうしたの?

香取 小学校も中学も横浜にある公立学校でした。

橋田 学校に行ってらした?

香取 いやーほとんど。一応両立していると言わなければならないですけど、ほとんど行けませんでした。

橋田 それもつらかったと思います。

香取 仕事が楽しかったから、学校で嫌なことがあると仕事に。子どもなんで仕事で疲れると学校に行きたくなりました。

橋田 すでに有名人でしょう。普通の学校生活はおできになった?

香取 できないですね。文化祭とか運動会とか行ったことはなかった。学校に行くと、ぼくを見るために人だかりができて先生の車に乗って家に帰ることもあった。午前中に学校に行ったのに家に戻されて、「文化祭したかったな」と思ったこともありました。

橋田 私なんか宿題をしないで学校に行ってよくバケツを持って立たされた。でも、それもいい思い出でした。そういう思い出は?

香取 ぼくはギリギリ先生に引っぱたかれたこともある世代で、そういうことをするといけないんだと教えられました。今はそういうのすぐに問題になってしまう。

橋田 香取さんの学校生活には興味がありました。

香取 遅刻をしたり、仕事で早退したりすることが多かった。そんな日々が続いている時に職員室に呼ばれたんです。何か悪いことをしたのかな、と不安になって行くと「君が今日いたのかどうかわからないので、帰る時は職員室に一声かけてくれ」と言われました。ぼくは先生に言ったつもりだったのですが(笑)。

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「心理学とか興味あり、勉強もしてみたい」