同社のサイトでは、切り替えた場合の料金を試算できる。住む地域の郵便番号や家族の人数、電気やガスの使い方、直近の電気代などを入力すると、利用できるサービスが「電気代の安い順」「節約額の大きい順」といったランキングで示されるのだ。

 例えば、世帯人数「3人」、「都市ガス」を利用、「日中に家族の半分以下が家にいる」、3月分の電気代「9400円」といった条件で調べてみたところ、45件のサービスが表示された。

 電気代の安い順でトップだったのは「シン・エナジー」の「【昼】生活フィットプラン」。契約初年度は、いまよりも1万77円の節約につながる(エネチェンジのサイトを通じて申し込んだ場合の特典を含む。以下同じ)という。

 次いで「アストでんき」の「続けてお得プラン」が8519円、「HTBエナジー」の「東京大江戸プラン 従量電灯B ママトクコース」で同6625円、それぞれいまよりも安くなる結果だった。

 あくまで入力時の条件に基づくもので、実際の料金は天候や電力会社のキャンペーンの実施状況などによって異なるものの、一つの目安になる。新電力の公式サイトやほかの比較サイトでも調べられるので、複数で比べてみるのもいいだろう。

 それでも、新電力を選ぶのにちゅうちょする人もいるかもしれない。昨年末から年始にかけての電力市場の取引価格の急騰後は、まさに発電設備を持たない一部の新電力の経営が傾くなど不安感はぬぐえない。

「市場からの仕入れ値が販売価格を上回る“逆ザヤ”の状況になり、販売や契約の休止を余儀なくされたところもあった」(エネルギー業界関係者)。3月には新電力大手エフパワー(東京都港区)が東京地裁に会社更生法の適用を申請したのも、記憶に新しい。

 事業者の経営が揺らげば、利用者も影響を受けかねない。前出の中田さんは「料金体系をよくチェックしておく必要がある」と改めて強調する。

「市場価格が電気代に反映される『市場連動型』か、『固定型』か。同じ市場連動型でも、反映の仕方は各社で異なります。なじみのある会社がよければ、ガスや携帯電話、インターネットなどよく使う身近なサービスとのセットでの契約もおすすめです。セットで契約すると安くなります」

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