新玉ねぎのアラカルト  (撮影/写真部・松永卓也)
新玉ねぎのアラカルト  (撮影/写真部・松永卓也)
【ワンポイントアドバイス】スライサーを使うと繊維を断ち切りながら簡単に薄切りにできる。(左) スライスしたら水にさらさず、広げて空気に触れさせることで甘みが増す。 (撮影/写真部・松永卓也)
【ワンポイントアドバイス】スライサーを使うと繊維を断ち切りながら簡単に薄切りにできる。(左) スライスしたら水にさらさず、広げて空気に触れさせることで甘みが増す。 (撮影/写真部・松永卓也)
黒田民子(くろだ・たみこ)/1947年生まれ。料理研究家。All About「ホームメイドクッキング」ガイド。旬の素材を生かした家庭料理のレシピが幅広い世代に支持されている。趣味は美術館巡り
黒田民子(くろだ・たみこ)/1947年生まれ。料理研究家。All About「ホームメイドクッキング」ガイド。旬の素材を生かした家庭料理のレシピが幅広い世代に支持されている。趣味は美術館巡り

 料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「新玉ねぎのアラカルト」。

【作る際のワンポイントアドバイスはこちら】

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 最近スーパーでよく見かける新玉ねぎ。みずみずしく、甘みがあるのが特徴です。ある農家さんから、そのおいしさを味わうためのちょっとしたコツを耳にしました。皆さんもぜひお試しください。

 まずは新玉ねぎを薄く切りますが、スライサーを使うととっても便利。端の部分をカットし、繊維に対して垂直にスライスして繊維を断ち切ることで辛みが抑えられ、食感もやわらかくなります。

 そして、ここからが農家さんの知恵。一般的な玉ねぎを生で食べる場合、水にさらして辛みを抜きますが、新玉ねぎは辛みが少なく、水にさらすとせっかくのうまみも溶け出てしまいます。そこでスライスした玉ねぎはざるに広げ、空気に触れさせます。しばらく置くとしんなりとして、驚くほど甘みがアップするんです。まずはそのまま味わってみてください。

 刻んだ梅干しや塩昆布をトッピングしたものと食べ比べるのも楽しいですよ。玉ねぎは元気の素になるので、食卓に一品加えてみてはいかがでしょうか。

(構成/沖村かなみ)

■新玉ねぎのアラカルト
【材料】(2人分) 新玉ねぎ(中玉)2個、梅干し1個、塩昆布少々

【作り方】(1)新玉ねぎは皮をむき、繊維に対して垂直に薄く切る。(2)(1)をざるなどの上で重ならないように広げ、約1時間空気にさらす。(3)(2)の玉ねぎを3等分に分けてそれぞれ器に盛る。ひとつは玉ねぎだけを盛り、その他は刻んだ梅干しや塩昆布をトッピングする。

【ワンポイントアドバイス】スライサーを使うと繊維を断ち切りながら簡単に薄切りにできる。スライスしたら水にさらさず、広げて空気に触れさせることで甘みが増す。

週刊朝日  2021年4月16日号

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黒田民子

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黒田民子(くろだ・たみこ)/1947年生まれ。料理研究家。All About「ホームメイドクッキング」ガイド。旬の素材を生かした家庭料理のレシピが幅広い世代に支持されている。趣味は美術館巡り。

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