山田美保子・放送作家、コラムニスト
山田美保子・放送作家、コラムニスト
明治40(1907)年の発売から今年で114年を迎える「赤玉スイートワイン」をソーダで割った「赤玉パンチ」。今年2月にリニューアルした「赤玉パンチ缶 350ミリリットル」(写真)はレモンの味わいをプラスした爽やかな後味で、「赤玉パンチ」ファンに好評な新商品。アルコール度数6%、オープン価格。全国のコンビニやスーパー、ドラッグストアなどで発売中。
明治40(1907)年の発売から今年で114年を迎える「赤玉スイートワイン」をソーダで割った「赤玉パンチ」。今年2月にリニューアルした「赤玉パンチ缶 350ミリリットル」(写真)はレモンの味わいをプラスした爽やかな後味で、「赤玉パンチ」ファンに好評な新商品。アルコール度数6%、オープン価格。全国のコンビニやスーパー、ドラッグストアなどで発売中。

 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は明治40(1907)年の発売から今年で114年を迎える「赤玉スイートワイン」(サントリー)を取り上げる。

【写真】よみがえる「赤玉」ワイン! リニューアルした「赤玉パンチ缶」はこちら

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 この3月ほど終了する番組が多い改編期というのも記憶がない。

「とくダネ!」(フジテレビ系)や「メレンゲの気持ち」(日本テレビ系)に、「噂の!東京マガジン」(TBS系。BSで継続)。関西では、「ちちんぷいぷい」(MBS)など、20年級の長寿番組が、お茶の間に別れを告げた。あ、“お茶の間”は死語ですか。

 もう一つの傾向として、グルメロケがメインの番組がコロナの影響で終了を余儀なくされる春。前述の「メレンゲ~」では、「石塚英彦の通りの達人」のロケが厳しくなって久しいし、多くのタレントが店に撮影交渉してきた「火曜サプライズ」(日本テレビ系)も、である。

 同じく、「ダウンタウンなう」(フジテレビ系)の“本音でハシゴ酒”は、トークのみならず、ゲストと訪ねる店も話題だったが、スタジオ収録の「人志松本の酒のツマミになる話」に代わる。

 昨年、酒場ロケが難しくなっていた時期、“本音で~”では、ゲストの好みの酒とつまみを紹介しながらトークを繰り広げるという“段階”があった。

 そのとき、「赤玉スイートワイン」を紹介したのが「3時のヒロイン」福田麻貴だ。

「男には飲ませるな~」と鳳蘭さんが勇ましく歌った「赤玉パンチ」のCMソングを覚えているのは、何歳以上の方だろうか。では、安全地帯の「ワインレッドの心」が「間違いだらけの夫選び」(フジテレビ系)のエンディングテーマのみならず、「赤玉パンチ」のイメージソングだったことはご存じか。

 福田は32歳ゆえ、リアルタイムでは知る由もないが、“本音で~”の影響は凄まじく、「赤玉」は女性たちのリモート飲み会での登場率を上昇させているそうだ。

 4月1日は「赤玉」の発売記念日。「1907年から赤玉はずっと日本のモダン」とあるように1世紀以上もの歴史がある。日本人のためのワインを熱望し、サントリーの創業者、鳥井信治郎氏がスペイン産ワインをベースに工夫を重ね、美しい赤色と甘みと適度な酒精分をもった「赤玉ポートワイン」を完成。赤い玉は日の丸と太陽を表している。

 時代に合わせ、様々なラインナップとスタイルを生み出してきた「赤玉」が、「3時のヒロイン」によって蘇ったというのも、まさに“酒のツマミになる話”。

「赤玉」は美味いだけでなく、映えるワインなのである。

山田美保子(やまだ・みほこ)/1957年生まれ。放送作家。コラムニスト。「踊る!さんま御殿!!」などテレビ番組の構成や雑誌の連載多数。TBS系「サンデー・ジャポン」などのコメンテーターやマーケティングアドバイザーも務める

週刊朝日  2021年4月2日号

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山田美保子

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山田美保子(やまだ・みほこ)/1957年生まれ。放送作家。コラムニスト。「踊る!さんま御殿!!」などテレビ番組の構成や雑誌の連載多数。TBS系「サンデー・ジャポン」などのコメンテーターやマーケティングアドバイザーも務める

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