房総に向かうなら、自転車と一緒に乗車でき、下車後にサイクリングが楽しめるJR東日本のサイクルトレイン「B.B.BASE」に注目だ。両国駅を始発とし、佐原・鹿島、銚子、内房、外房の四つのエリアが行き先となる。

「観光エリアを自転車でめぐることができるのは、感染予防対策としてもいいのではないでしょうか」(柴崎さん)

 首都圏各地に存在し、初心者や手ぶら、一人だってすぐ楽しむことができる手軽なキャンプ場も、密を避けるレジャーとしてはおすすめだ。また、東京23区内唯一の渓谷、世田谷区にある等々力渓谷の散策もいい。柴崎さんは、さらにこんな提案も。

「都内を流れる善福寺川沿いを歩くのも、意外にのんびりした散歩ができるのでおすすめです。足が延ばせるのなら、『奥多摩むかしみち』もおすすめです」

「奥多摩むかしみち」は、JR奥多摩駅から奥多摩湖まで、旧青梅街道の約10キロをゆく雄大な自然味あふれる遊歩道だ。

 東京湾や下町を流れる隅田川で東京旅気分を味わうのもいい。水上バスの定期便や、貸し切ることもできる「水上タクシー」を利用して、水上から東京をゆくという楽しみ方もある。

 隅田川のほとりで存在感を放つ、東京スカイツリー。浅草の中心地やスカイツリーの展望台にはあえて足を向けずにこのエリアを楽しんでみるのはどうだろうか。東武鉄道の浅草駅ととうきょうスカイツリー駅を結ぶ線路に併設して造られた歩行者専用の橋「すみだリバーウォーク」は、頭上を走る列車の臨場感や眼前のスカイツリーの迫力を感じながら隅田川を横断できる。すぐそばには、昨年開業した複合商業施設「東京ミズマチ」があり、隣接する隅田公園とともに楽しめるエリアとなっている。

 同じく昨年、渋谷にオープンした「MIYASHITA PARK」を訪れてみるのもいい。この場所にあった渋谷区立宮下公園を公園と一体化した複合商業施設として再開発、公園は商業施設の屋上に位置し、芝生やボルダリングなどを楽しむことができ、都心のど真ん中にいながら開放的な雰囲気を味わうことができる。レトロな雰囲気がただようなか、全国のご当地グルメを味わうことができる同施設内の「渋谷横丁」でさまざまな地方の料理を堪能できるのもまた、プチ観光気分を盛り上げてくれる。

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