その一端を示す資料がある。本誌が入手したメールによると、小泉氏が2018年12月13日に開催した政治資金パーティー「モーニングセミナー懇親会」で、仲井氏は志友会の会員に向けて、2万円の会費で参加を呼びかけていた。メールには、<志友会会員の出欠の取りまとめにつきましては弊社にて行います>と書かれている。

 政治資金規正法では、政治団体の代わりにパーティー券の販売や集金をすることは「あっせん」と定義づけられている。その金額が20万円を超えた場合、あっせんした人物の名前は、政治資金収支報告書に記載しなければならない。だが、小泉氏の政治団体の報告書に仲井氏の名前はない。仲井氏自らは集金せず、会員から議員側の口座に直接振り込ませていたようだが、「脱法」的な手法ともとれる。

 民間信用調査会社によると、15年のライズ・ジャパンの売り上げは6億円だったのが、20年には13億円まで成長。現在の有料会員社数は約890社だという。ただ、運営には批判もあった。

「志友会は徹底的な秘密主義。勉強会で講師と名刺交換できても、会員同士の交流は禁止。インターネットなどに『志友会』の名前も載せてはいけない。また、政治家や大企業には無料会員もいて、中小企業の会員の一部には不満もあった」(前出の永田町関係者)

 秘密クラブの実態はどうなっているのか。本誌は仲井氏と小泉氏に取材を申し込んだが、回答はなかった。関係者は固く口を閉ざしている。(本誌・西岡千史)

週刊朝日  2021年3月26日号