「メディアをはじめ、メーカーや金融業など幅広い分野で卒業生が活躍しているのが大きい。コロナ対策をしっかりとやってきたことも受験生に伝えることができました」
地方の私大にも志願者が集まっている。
崇城大(熊本県)では、工学部の一般選抜前期を志願した受験生が約750人いた。安全志向で志願者が大きく増えた昨年より減った形だが、ここ10年で2番目に多い数だ。大学全体の志願者も10%減にとどまった。入試課長の松田建志さんはこう語る。
「昨年までは全国15会場で入試を実施していましたが、今年はコロナの影響で本学会場のみの実施でした。県外からの受験生は3割弱減りましたが、全国から千人以上集まりました。第1志望や国立大の第1併願先として選ばれています」
工学部建築学科の一般選抜に合格した男性(18)は、志願した理由を説明する。
「建築学科の歴史が長いということで、親から強く勧められたのが大きいです。就職が見通しやすくて安心、というのがあったようです」
就職の強さには定評がある。板金加工機械の最大手であるアマダや自動車塗装設備では世界2位という大気社など日本のものづくりを支える有力企業への就職に加え、地元の有名企業にも多く進んでいるという。松田さんはこう語る。
「英語教育にも力を入れており、海外に行かなくても英語を実践的に学べます。中規模な大学なので、就学や進路の相談など手厚く対応しており、成長する学生が多いです」
(本誌・吉崎洋夫)
※週刊朝日 2021年3月19日号