でも、いい恋愛をしたと思います。私ね、いい恋愛をしたら、あとは一人でいても寂しくないと思うんです。すごく愛されたとか、愛したとか、そういう記憶があれば、いくつになっても一人でいても、寂しいとか孤独だとか思わないんじゃないかしら。

 今は、夜0時ごろに寝て、朝は10時半ごろに起きます。私ね、すごくよく寝るの(笑)。ちょっと目が覚めると、おさゆを少し飲んで。そうすると、またその後、すごくよく眠れます。食事は1日2回。

 運動は、寝る前にスクワットを30回。それと週2回、先生に来ていただいて、簡単な体操を1時間、休憩なしでやります。面倒だけれど、年をとると足から悪くなるというから、頑張ろうと思って。美容は田中宥久子流のマッサージを朝と夜の1日2回。エステには行かず、自分でやります。休みは土日。家で本を読んで過ごすことが多いですね。

 緒方貞子先生の紹介で1984年から始めたユニセフ親善大使の仕事は、私自身の戦争の体験が生きています。戦時中、私は栄養失調で、おできが体中にできていました。それがうんで、全身がドキンドキンと脈打つあの感覚。疎開先の青森でお魚を食べたら、おできがすぐ治って、たんぱく質の大切さを痛感しました。だから今、ユニセフの仕事でいろんな国に行って、やせ細った子どもたちを見ると、やるせなく思う。

 極限までおなかが減るというのはどういうことなのか、夜に親がそばにいないというのはどんな気持ちなのか、一つの家族がバラバラになるというのは……。自分が経験したことをまた見ているような気持ちです。私ができることは、訪れた国で子どもたちがどういう暮らしをしているか、テレビを通じて広く報告すること。大人のせいで子どもがこんなひどい目にあっているということを伝える責務があると思っています。

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