「ペットのための信託契約」が人気 飼い主亡き後“うちの子”を託す! (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「ペットのための信託契約」が人気 飼い主亡き後“うちの子”を託す!

森田聡子週刊朝日#ペット
(週刊朝日2021年2月19日号より)

(週刊朝日2021年2月19日号より)

「ペットのための信託」の仕組み (週刊朝日2021年2月19日号より)

「ペットのための信託」の仕組み (週刊朝日2021年2月19日号より)

 高齢の飼い主にとって心配なのが、自分の万が一のときにペットはどうなるのか。施設入居や体力の衰えなどで、飼い続けることが難しくなる場合もある。そうしたリスクへの備えとして、いま話題なのが、飼育資金を確保した上で新しい飼育者を決めておく「ペットのための信託契約」だ。

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 一般社団法人ペットフード協会の「令和2年 全国犬猫飼育実態調査」によると、70代で犬や猫を飼っている人の割合はおのおの1割近くに上った。一方、室内飼育の増加やペットフードの質の向上により、同調査でペットの平均寿命は犬が14.48歳、猫が15.45歳まで延びている。

 今やペットは家族の一員であり、飼い主としては自分に万一のことがあったときの“うちの子”の処遇は気になるところだ。米国では州によってはペットに財産を残すことも可能で、犬や猫が何億円もの遺産を相続したというニュースが時折メディアを賑わせる。しかし、日本の法律ではペットに直接相続させることはできない。

 そこで、相手を指定し、遺産から飼育費を渡して飼い主になってもらう「負担付遺贈」や「負担付死因贈与」などが行われてきたが、遺言頼みの委託がトラブルの原因になることも少なくない。

 ある高齢女性は3人の子どものうち愛犬を一番可愛がっていた長女に、自分の死後の飼育を任せてその分遺産を多く相続させるという遺言書を残した。しかし、女性の死後、開示された遺言内容に他の2人の子どもが猛反発。遺産の分配をめぐって“争続”となり、肝心の犬の話は宙に浮いたままになってしまった。

 さらに近年は、「施設に入居することになった」「認知機能が低下し、世話ができなくなった」「体力的にペットを飼うのがきつくなった」など、遺贈や死因贈与ではカバーできない理由でペットを手放す人も増えている。

 そこで関心が高まっているのが“ペットのための信託契約”だ。

 日本でこうした信託が誕生したのは2013年。初めて信託契約を完成させたのが、動物看護師から行政書士に転じた服部薫さん(行政書士かおる法務事務所)だ。服部さんによるペットのための信託では、民事信託のスキームを活用し、飼い主がペットの飼育が困難になった際の新しい飼育者と、その費用となる財産の行き先をあらかじめ決めておくことができる。


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