警視庁マル暴部門が大改編する理由 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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警視庁マル暴部門が大改編する理由

野田太郎週刊朝日
家宅捜索のため指定暴力団事務所がある建物に入る警視庁の捜査員ら=2019年1月(C)朝日新聞社

家宅捜索のため指定暴力団事務所がある建物に入る警視庁の捜査員ら=2019年1月(C)朝日新聞社

「警視庁のマル暴部門が改編されるんだって?」

 旧知の捜査関係者から記者にこんな問い合わせが入った。早速、関係者に取材したところ、次のような組織改編が予定されていることがわかった。

・暴力団対策を行う警視庁組織犯罪対策部組織犯罪対策3課と、暴力団事件捜査を行う組織犯罪対策4課が来春から統合され、新たに「反社会勢力課」になる

・組織犯罪対策部ではこのほかに、外国人犯罪を扱う組織犯罪対策1課と組織犯罪対策2課が統合されるとともに、マネーロンダリング事件を扱う組織犯罪対策総務課と半グレ集団の事件を取り扱う組織犯罪対策特別捜査隊もひとつに統合される

 警察関係者が明かす。

「警視庁の組織犯罪対策部の改編案が出ているのは事実。時期は来年2022年の春からで、目玉は暴力団対策と事件捜査を行う部門をひとつにして『反社会勢力課』とすることだ。名称は検討中」

 なぜこのタイミングで組織改編を行うのだろうか。関係者が続ける。

「警視庁は東京都警察だが、人員は4万3千人を誇る日本最大の警察本部。その中で暴力団事件のみならず、当時急増した外国人犯罪などに対処するために03年に設置されたのが組織犯罪対策部だった。その組織犯罪対策部を時代の要請に応じて改編しようという試みだ」

 時代の要請とはどういうことなのか。別の警察関係者が言う。

「暴力団員が減り、かつ暴力団が弱体化しているのが背景にある。つまり、それに比例してカウンターパートである警視庁組対3課と組対4課の仕事も減ってしまったということ」

 東京都内での暴力団の活動が弱体化しているのは確かなようだ。20年に警視庁が摘発した暴力団関連の事件は「給付金詐欺」や「スカウト狩り」などスケールの小さな事件ばかり。

 しかし、関西は別である。日本最大の暴力団である山口組と神戸山口組は20年に特定抗争指定暴力団に指定されている。設定されている「警戒区域」内に5人以上で集まることや傘下事務所の使用や対立する組員へのつきまといなどが禁止されていて、違反すれば直ちに逮捕される仕組みだ。


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