林:男性の経営者の方でも、世界のニュースを見ている方って、あんまりいないんじゃないですか。そういうことがサラッとできる女性社長があらわれたって、すごいことですよ。こういう人のこういう番組をつくりたいという企画書をつくれば、社長まで行って通る可能性もあるわけですか。

檜原:もちろん、もちろん。うちの会社はブロックされないと思いますよ。昔からの社風で。

林:ああ、いい社風ですね。私もあのときニッポン放送に受かってればなあ(笑)。

檜原:逆に、ニッポン放送に来なかったからこそ、今の林さんがあるのだと思います。

林:社長になられてからフリーアドレス(社員が自分のデスクを持たず、業務内容に合わせて場所を選んで仕事をするシステム)を導入したり、いろいろと改革をなさったんでしょう?

檜原:改革というか、時の要請でそうするタイミングってあるじゃないですか。「フリーアドレス用にオフィスを改装して、リモートワークができるようにしよう」と言ってたらコロナが来て、「やっといてよかった」という感じです。

林:ここ(ニッポン放送)に来たら、コロナで大変なときではあるんだけど、皆さんそこまでピリピリした感じでもなく……。

檜原:そうですか? ダメですね(笑)。ちょっと危機感が足りないかな。

林:いや、入るときに体温を測ったり、やるべきことは全部やられてますけど、入館の際に過剰なピリピリした感じはないですよ。

檜原:もともとうちの社風はピリピリしてないかもしれない。でも、生放送のスタジオとか、この部屋もそうですけど、紫外線照射殺菌装置などを設置して、しっかり対応しています。

林:お~、さすが。

檜原:先々に対策を打ってたのがよかったのかなという感じです。コロナ禍でラジオを聴く人がすごく増えたんですけど、いつもと同じ声が聞こえてくると安心するのがラジオのいいところで、震災のような災害が起きたときもそうでした。「ラジオは友達」みたいなところがあるので、コロナでもそういう力が見いだされたのかもしれないですね。

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