女性は手術を拒否する人が多い? 帯津医師が感じた男女の違い
連載「ナイス・エイジングのすすめ」
親が男の子らしく、女の子らしく育てようと思わなくても、男の子は電車や車といった機械が好きです。しかもそれを分解したがります。これは男性の特性で、その男性性の延長に西洋医学もあるように思えるのです。
一方で女性は、西洋医学よりも東洋医学に親和性があるようです。私が病院での診療に中国で知った気功を取り入れたとき、集まってくれたのはほとんどが女性でした。いまでもそれは変わりません。女性は男性に比べて、“部分”よりも“全体”に目がいくのではないでしょうか。ヨガや気功で自分の体全体を深く感じることができるのは、女性のほうです。それは、人間をまるごととらえようというホリスティック医学の考え方でもあります。
さらに女性は治療に対しても我慢強いのです。抗がん剤治療の副作用に耐えることができるのは、圧倒的に女性のほうです。ところが、男性の場合は副作用に音を上げて治療をやめてしまうことが少なくありません。今回は女性賛歌の原稿になってしまいました(笑)。
帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など著書多数。本誌連載をまとめた「ボケないヒント」(祥伝社黄金文庫)が発売中
※週刊朝日 2021年2月5日号
帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など著書多数。本誌連載をまとめた「ボケないヒント」(祥伝社黄金文庫)が発売中
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