吉田拓郎 (c)朝日新聞社
吉田拓郎 (c)朝日新聞社

 吉田拓郎のライブ活動終了宣言、ファンクラブ解散が大きな波紋を呼んでいる。

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 昨年7月17日放送の「吉田拓郎のオールナイトニッポンGOLD」(ニッポン放送)で本人が、「再来年、僕は76歳です。そんな76歳を迎える自分のステージを、今から予約するなんて、とても想像がつかない。そうなると、来年この時期にやる僕の最終ツアーとしている予定が、中止と決まった場合、その段階で僕のコンサート活動は終わるんだなと思います」と発言。すると同10月、長引く新型コロナウイルスの感染拡大を受け、その“ファイナルコンサート”さえも中止発表を余儀なくされた。さらには「会員の皆様にご満足いただけるような特典の提供、サービスの継続が難しい」とファンクラブを閉会することも決めたのだ。

 長年のファン、神奈川県在住のO.Aさん(60代女性)は話す。「ファンは熱心な方が多いので、最終ツアーともなると全国どこへでも危険を顧みず駆けつけてしまう。ご自身も以前に肺がんを患ったので、コロナ禍では少しでも危険や世間に与える悪影響を減らしたいのでしょう。ステージへのこだわりが非常にある方。年齢や体調面から、パワフルな“拓郎節”を披露できない可能性があるため、無理にステージに立つことはしたくなかったのでは」

 一時代を築いた伝説のミュージシャンだけに、引き際にもこだわりがあるということだろうか。

 だが、暗い話ばかりではない。昨年11月13日放送の「オールナイトニッポンGOLD」では、ファンのメッセージに対し「もしコロナが解決して明るい日常が戻るようだったら、俺も元気だし頑張ってもいいけどな」と語り、1990年代にKinKi Kidsらと共演した人気番組「LOVE LOVE あいしてる」(フジテレビ系)の放送復活に前向きな様子だったのだ。

「KinKi Kidsとはいまも親しく交流しているようです。2017年の復活時も好評だったので、単発でもまた復活すればこの上なくうれしいです」(O.Aさん)

 年明けの「オールナイトニッポンGOLD」では、前月のクリスマスイブに自宅でステーキと赤ワインを楽しんだことも紹介していた拓郎。思うことは多々あれど、まだまだそのパワーに陰りは見えない。ぜひとも今後も積極的な活動を願いたい。(中将タカノリ)

週刊朝日  2021年2月5日号