武田真治は1月4日に感染を公表した (c)朝日新聞社
武田真治は1月4日に感染を公表した (c)朝日新聞社
東京五輪金メダル候補のバドミントン選手・桃田賢斗も感染が判明 (c)朝日新聞社
東京五輪金メダル候補のバドミントン選手・桃田賢斗も感染が判明 (c)朝日新聞社

 緊急事態宣言によりエンタメ・スポーツ界にも大きな影響が出そうだ。 今回の宣言では劇場や映画館などでの公演については観客の収容率を50%以内にすることなどが求められるものの、開催の可否については主催者側の判断にゆだねられたかたちだ。だが、宣言の発出に先がけ、映画「約束のネバーランド」の舞台挨拶、秋葉原のAKB48劇場での1月15日までの公演、12日に中野サンプラザで予定されていた藤巻亮太のコンサート、15日予定のももいろクローバーZの横浜アリーナでのコンサートなど、次々とイベントや公演の中止や延期が発表された。

【写真】芸能人だけじゃない!感染が判明したスポーツ選手

 ある音楽関係者は「ライブハウスは今回も直撃を受けてしまいました」と、ため息交じりに語る。

「多くのライブハウスは飲食店扱いで営業許可をとっているため、今回の時短要請をモロにかぶってしまう。出演者側からの要望でのキャンセルや、開演時間を早めてなんとか20時までに公演を終了させるなど、各主催者や経営者は急きょ対応に追われています」

 芸能界では年末年始も風間俊介、関ジャニ∞の横山裕、Snow Manの宮舘涼太、俳優の石丸幹二、武田真治、お笑いコンビ・ミキの昴生、スポーツ界でも横綱白鵬やバドミントンの桃田賢斗選手など、続々とコロナ感染が明らかになった。

 年末年始特番では多くの芸能人が一堂に会する番組が続いたことから、テレビ界での新たなクラスター発生を懸念する視聴者も少なくない。ある放送作家はこう言う。

「年末年始のいくつかの特番は出演者の人数も多く、アクリル板がある以外は従来と変わらない雰囲気でつくられていました。政府や都の指針、世の中の雰囲気をみながら『このぐらいまでなら大丈夫なんじゃないか』という感じで現場は少しずつ戻してきましたが、春に比べるとゆるみがあったかもしれません」

 再び、リモート撮影や再放送の頻度が上がったりするだろうか。

「街などで一般人と触れ合うロケや、他の客がいる中でのグルメ番組、夜のロケなどは難しくなりました。テイクアウト特集などがまた組まれる機会は増えそうですね。ドラマはあまり影響がないかもしれません。今後の動き次第としか言えませんが……」(前出の放送作家)

 芸能評論家の三杉武氏は、状況が長引くとエンタメ界にリストラの嵐が吹き荒れると危惧する。

「テレビ界も広告収入が激減し、厳しいですからね。『コロナだから』という大義名分で、リストラされるのではと、戦々恐々とするスタッフも少なくないようです」

(本誌・太田サトル)

週刊朝日  2021年1月22日号