撮影前は、少しだけ食べ物は気にしたけど、そんなに変わったことはしてなくて。運動も、自粛期間中から始めたラジオ体操と、スクワットやストレッチをやる程度。もうちょっと頑張っておいてもよかったかな(笑)。良い意味で、あまり頑張りすぎずに向き合ったことが、ふんわりと受け入れられたのはすごく嬉しかった。もうそんなに年齢を重ねることに抵抗しなくてもいいのかもって思います。あと、カレンダーがきっかけで、地元の友達や昔の仲間からの近況報告がたくさん届いたのが嬉しかった。「私も頑張る!」とか言ってくれたり。この年代は、親のこともあるし、いろいろと大変なんです。だけどみんな自分の好きなことを持って、イキイキと生きていて、私も勇気をもらいました。

──今年の抱負は?

 声の仕事が好きなので、もっとやっていきたい。去年、自粛期間中に「これから何をしていこう」っていろんなことを考えたんですが、やっぱり私はナレーションの仕事が好きだなって。もちろん演技も好きなので、ドラマの仕事も積極的にやっていきたい。

 それとここ数年、何か新しいことを始めようという気持ちが強いんです。去年はそれがカレンダーとSNS。60代が無理せず、好きなことを楽しんでる様子を見て和んでもらえたらという思いです。思い切って始めてみると、反応をいただけるのが励みになるし、ちょっとだけ世界が広がった気がする。今年も新しいことを計画中です。あ、水着ではないですよ。次の水着は10年後、50周年の時かな(笑)。

宮崎美子(みやざき・よしこ)/1958年、本県生まれ。週刊朝日「篠山紀信があなたを撮ります・キャンパスの春」に応募し、80年1月25日号に掲載となる。これを機に、ミノルタカメラのテレビCMに出演、話題の人に。同年、TBS系のテレビ小説「元気です!」主演で、本格女優デビュー。以降、数多くの映画やドラマに出演。

(構成/本誌・松岡かすみ)

週刊朝日  2021年1月15日号