今年で8年連続ゴールデングラブ賞を獲得、セ・リーグ連盟特別表彰も受けた。菊池の守備を見ていると、明らかにヒットだと思う打球にサーカスのように飛びついて、追いつく。そしてアウトにするというプロの醍醐味を見せてくれる。

「正直、プロに入って1年目、2年目と比較すれば、スピードが落ちていたり、守備範囲も狭くなっているのかもしれない。だが、今は風やグランド状態から飛んでくる打球を想定、読む力が経験でアップしたり、バッターが打った瞬間、どうゴロをさばけば、4秒以内にファーストにボールが届き、1塁でアウトにできるかという動きを無駄きたかな。サーカスと言われる守備もすべてアウトをとるためです。派手にやっているのではない」

 菊池が今シーズン、最も印象的だったというプレーは、10月14日の巨人戦。3回無死1塁、巨人の坂本が放ったショートへの強烈な打球を田中が好捕。セカンドに入った菊池にトス。その球を1塁へ送球し、ダブルプレーに仕留めた。

「ショートからのトスが弱くて、強い球が1塁に投げられるような態勢じゃなかった。そこを強いボールを送球してダブルプレーがとれた。やったって感じでしたね」

(今西憲之)

※週刊朝日オンライン限定記事