それにコロナ禍って国を超えて全世界でみんなが同じ経験をし、難題を共有している。これは本当に個人的な思いですが、世界中が同じことを共有して、それを乗り越えたときの世界ってすごいなって思うこと自体がエンターテインメントだと思うんです。

 エンターテインメントって何ぞや?って思いますけど、何かそこにはちょっとした希望というか何らかの光がある。ほんの小さい光でもそれを膨らませて、そういう希望みたいな光は失わずに生きていきたい。マイナスから生まれてくるものもたくさんあるし、今は新しい何かが生まれていくときなんですよね。それをみんなが模索してる。目に見える世界で物事を捉えると、ソーシャルディスタンスとか、人との関わりが薄く感じてしまうけど、裏返して物事を捉えると、世界中がつながってるということじゃんって。だからここはもう辛抱ですよ。乗り越えたとき、本当にすごいことが生まれてるかもしれないって思ったほうが楽しいじゃないですか。

(構成/本誌・松岡かすみ)

【独占インタビュー】「(コロナ禍で)ジャニーさんの思想はもう古いのかもしれない」はこちら

週刊朝日  2021年1月1‐8日合併号より抜粋

著者プロフィールを見る
松岡かすみ

松岡かすみ

松岡かすみ(まつおか・かすみ) 1986年、高知県生まれ。同志社大学文学部卒業。PR会社、宣伝会議を経て、2015年より「週刊朝日」編集部記者。2021年からフリーランス記者として、雑誌や書籍、ウェブメディアなどの分野で活動。

松岡かすみの記事一覧はこちら