安倍晋三前首相(C)朝日新聞社
安倍晋三前首相(C)朝日新聞社
菅義偉首相(C)朝日新聞社
菅義偉首相(C)朝日新聞社

 年の瀬を迎え、コロナ感染拡大が止まらず、世論調査の支持率が急落し、窮地の菅義偉首相。12月21日には桜を見る会の「前夜祭」の告発で安倍晋三前首相を東京地検特捜部が事情聴取し、大騒ぎとなった。

【写真】菅義偉首相

 安倍前首相とともに「前夜祭」の疑惑を国会で否定し続けた菅首相。
12月21日に発表された、朝日新聞の世論調査でも「支持」が39%、「不支持」が35%。11月と比較すると、「支持」は17%も落ち込んだ。閣僚経験がある自民党ベテラン議員は話す。

「朝日新聞だけではなく、他の世論調査でも支持率が30%台に急降下。これまで歴代総理でも30%台が2,3か月続くと、人が離れだして『次の総理は誰か』とひそひそ話が始まるもんだ。だが、菅首相の場合、安倍前首相が長期政権で安定していたためか、すでにそういう話があちこちで聞こえてくる」

 自民党議員に聞いてもこんな話が漏れ伝わる。

「やっぱり安倍さんがよかった」

「安倍さんのすごさが、菅首相になってよく理解できた」

 永田町でささやかれる安倍氏の「再々登板」。安倍氏の地元、山口県ではどうなのか?

「問題の公設秘書は長く安倍先生に仕え、地元では信頼が厚い。起訴され、罰金はかわいそうだ。安倍先生も秘書だけに責任をとらせていいのかと、冷たく言う支援者もいます」

 こう安倍氏の地元、山口4区の支援者は話す。こうした声は永田町でも同様に出ているという。清和会の所属議員はこう話す。

「同僚からは『安倍さんの時は安心できた』との声がある一方、私の地元では桜を見る会の追及、真相解明が不十分と支援者から言われます。安倍さんに対する処分が検察から出たら、ますます批判が出るでしょう。菅首相があまりにダメなので、内心は安倍さんの再々登板を歓迎する気持ちは派閥内でもある。だが、すぐには無理でしょう。安倍さんも求心力を失いたくないため、年明けには、清和会の会長になるのではないか、とみる派閥幹部もいます」

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鶏卵疑惑は年明けにXデー