週刊朝日2021年1月1-8日号の表紙に登場したKinKi Kids
週刊朝日2021年1月1-8日号の表紙に登場したKinKi Kids

 故ジャニー喜多川さんが作・構成・演出を手がけ2004年以来、歴代のジャニーズアイドルが出演してきた舞台「DREAM BOYS」が来年1月27日まで、東京・帝国劇場で絶賛上演中だ。同作は、昨年から主演に岸優太、そしてライバル役に神宮寺勇太(ともにKing & Prince)を迎え好評を博している。岸、神宮寺、そして演出の堂本光一の3人が語った。

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堂本:自分以外の面倒を見るっていうことを、あれだけがっつりやったのは初めての経験だったんだよね。とにかく二人をかっこよく輝かせるにはどういうことが必要なんだろうと考え続けていたから、それが舞台上で達成されていく感じが、ものすごく嬉しかった。たぶんジャニーさんって、この感覚が好きだったんだろうなって。「ユーたち、かっこいいよ~!」って。舞台って本番が始まってからも探求し続けるのが楽しいんだよね。その楽しさが伝われば、僕は嬉しい。

神宮寺:今までは、演技を毎日変えちゃいけないとか、自分の中で制限を作ってしまって、あまり成長を感じられなかったんですけど、去年光一君から「毎日少しずつニュアンスを変えたりして、千秋楽まで自分の役を見つけていってほしい」と言われてから、自分なりに追求した。そうしたら終わるころには「明日は何しよう」って考えるのがすごく楽しくて。

岸:舞台に正解はないからこそ、光一君の言うように、「日々のベストを尽くす、その役を楽しめ」ということ。自分なりの正解を探していると千秋楽まであっという間。今年はもっといいものを見せたいです。

──コロナ禍の中で、幕を開ける思いは。

堂本:今は、幕を開けるためにはお客さんにお願いをしなくてはいけない時。この大変な中で、お客さんは観劇の時間を素晴らしいものにしようという思いで来てくれている。それだけのものをお返ししなきゃいけないなと思う。僕は、「コロナだから残念だけどこうなっちゃうよね」っていうのが嫌なんです。いろんなことにトライできる、いいきっかけだと思わないと。今回も制限される部分が多々あるけど、逆にそれは過剰だった部分の見直しにもつながる。コロナだろうがそうでなかろうが、今年作った作品も、これから残していけるものにしなきゃと自分に課しています。

神宮寺:今年はお客さんに会えるありがたさを、配信ライブなどを通してすごく感じました。あらためて、お客さんの力って偉大だなと。「DREAM BOYS」はお客さんの前で披露できるということで、客席にいる一人ひとりの顔を見て……。

堂本:すげえな!(笑) 僕は全然、客席の顔が見えない。さすがKing & Prince。こうじゃないと。

岸:(笑)。ジャニーズの舞台の醍醐味といっても過言ではない「フライング」は、感染防止(をしなければいけない状況)で厳しくなってくるんですけど。それを逆手にとって、今回は役の内面を、より一層お客さんに伝えていきたいなという思いが強いですね。去年よりブラッシュアップした仕上がりを、みんなで作っていきたいです。

(構成/本誌・松岡かすみ)

週刊朝日  2020年12月25日号より抜粋

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松岡かすみ

松岡かすみ

松岡かすみ(まつおか・かすみ) 1986年、高知県生まれ。同志社大学文学部卒業。PR会社、宣伝会議を経て、2015年より「週刊朝日」編集部記者。2021年からフリーランス記者として、雑誌や書籍、ウェブメディアなどの分野で活動。

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