古賀茂明「ウィズ・コロナ&菅時代」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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古賀茂明「ウィズ・コロナ&菅時代」

連載「政官財の罪と罰」

古賀茂明週刊朝日
古賀茂明氏

古賀茂明氏

視察に出た菅首相(c)朝日新聞社(代表撮影)

視察に出た菅首相(c)朝日新聞社(代表撮影)

 菅義偉内閣の支持率が下がっている。新型コロナの感染拡大が止まらず、事実上の医療崩壊が各地で始まっているのにGoToキャンペーンの抜本的見直しを頑なに拒む姿勢には批判が強い。さらに、国会や記者会見でも、ひたすら官僚が準備した想定問答資料を棒読みして、見る者の神経を逆なでする。支持率低下は当然だろう。年明けの通常国会は最低150日の長丁場だ。こんな答弁を続けていてはとても乗り切れないと自民党内にも懸念が広がっている。

【写真】早くも「スガ1強」?

 しかし、周辺の声を拾うと、「まずいな」という話は聞けても、本当の意味での危機感というものは全く感じない。

 その最大の理由が、支持率低下でも、野党の支持率は上がらないということにあるのは明らかだ。立憲民主党の支持率は調査によっては、逆に下がっているものもある。

 次に、さらに支持率が下がったとしても、「菅氏の代わりは?」と聞かれて、答えられる人はほとんどいない。もちろん、麻生太郎財務相あたりは、菅氏に何かあったら「俺の出番だ」と考えているかもしれないが、相手にする者はどこにもいない。

 安倍晋三前総理の時代には、石破茂元幹事長や岸田文雄前政調会長などがポスト安倍の有力候補として準備をしていたが、9月の総裁選で菅氏に完敗した石破氏は事実上失脚。岸田氏も菅氏と戦って勝てる見込みは全くないというのが大方の見方だ。

 そういう状況だからこそ、病気で辞めたはずの安倍前総理が来年の総裁選でカムバックを狙っているという、普通なら「戯言」として相手にされない話も信憑性を帯びてきた。菅氏も本当にそのシナリオが動き出すリスクを感じて、桜を見る会前夜祭の事件で、安倍氏秘書の立件と安倍氏本人への検察の事情聴取にゴーサインを出した。明らかに安倍潰しの動きだ。

 菅氏に代わる候補は他にいないのか。茂木敏充外相、西村康稔経済再生担当相、加藤勝信官房長官、稲田朋美元防衛相、野田聖子元総務相などの顔ぶれを並べても、明らかに力不足で国民的人気もまだまだだ。

 唯一、可能性を感じさせるのが河野太郎行革担当相だが、自民党内ではお友達が非常に少なく、党内基盤はないに等しい。さらに、自分の派閥の親分である麻生氏も、「まだまだ俺の時代だ」と跡目を譲るつもりはない。頼みの綱は、国民世論の支持だが、人気頼みで時の総裁に戦いを挑むと、石破氏のように徹底的に干されて潰されるリスクがあることは河野氏自身強く感じているようだ。


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