ならばプロ野球以外だと、どんな道が向いているのだろうか。中田学長が続ける。

「自己プロデュース能力が非常に高く、サービス精神とプロ意識がずば抜けています。これまでの経験から金融リテラシーも学ばれているでしょうし、もし顧客としていらっしゃることがあれば、感性型の新庄さんには、企業採用型ではなく、独立起業を提案します」

 一企業の中でも十分に活躍できるとみているが、その影響力をより広い範囲で活用してほしいという。

「たとえば地方創生クリエーターならぬ、日本創生クリエーターといった、国全体を大きく動かしていくイベンターなどが新庄さんらしいのではないでしょうか」

 野球関連でいえば、解説者はどうだろうか。里崎さんに、ライバル?という意識はあるか聞いてみた。

「すでに僕は解説者の一席に座っていますし、スタートが違うのでそういう意識はないですよ。それは雇う側が決めること。ただ、プロ復帰の挑戦がどちらに転んでも、今後も新庄さんは僕たちを楽しませてくれる存在でいてくれることは間違いないでしょう」

 何をやるにしても注目されそうな新庄氏の未来はいかに。
(本誌・秦 正理)

※週刊朝日オンライン限定記事

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秦正理

秦正理

ニュース週刊誌「AERA」記者。増刊「甲子園」の編集を週刊朝日時代から長年担当中。高校野球、バスケットボール、五輪など、スポーツを中心に増刊の編集にも携わっています。

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