一方、TBS関係者はこう話す。

「室井さんが厳しく政権批判をするから降板させたということはないと思います。米山さんが選挙に出るということになると、その期間中は選挙に関係するような人がゲストコメンテーターとして出ているのはいいことではないですから、外すことはあると思います。ただし、それは普通、その期間だけです」

 しかし、今回代読された室井さんのコメントは、一時的な出演休止ではなく、選挙後も含めた「降板」ともとれる。

 TBS関係者が続ける。

「ゲストをどう変えるかというのは番組の演出上の話ですから、夫が選挙に出る、ということがきっかけになった可能性はあります」

 つまり、米山氏の出馬表明はあくまできっかけで、それ以前からコメンテーターを変える方向で考えていた可能性もあるということだろうか。

 改めてTBS広報部に、室井さんのコメントにあった「番組関係者と相談し」た時期や、最終的に「降板」が決まった時期などについて問い合わせたところ、

「ご本人のメッセージのとおり、室井さんと番組が相談の上、ご卒業することになりました。制作過程の詳細については、お答えしておりません」

 との回答があった。

 室井さんにもこの件について尋ねたが、

「発表したままです」

 とのこと。

 思わぬ波紋を呼んだ米山氏の出馬表明。今回の一連の動きを米山氏はどう感じているのだろうか。室井さんの「降板」が発表された後、米山氏はツイッターで自身の胸中を明かした。

「妻の室井佑月には、私の政治的志でその活動に影響を与えてしまう結果となり非常に申し訳なく思っています」
(本誌・上田耕司)

※週刊朝日オンライン限定記事

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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