会見では記者が「結婚が延期された原因をご本人たちが説明することも必要ではないか」と食い下がった。秋篠宮さまは、

「実際に結婚する段階になったら、今までの経緯も含めてきちんと話すことも大事なことだと思っている」

と答えたが、従来の厳しい立場とは雲泥の差。秋篠宮家に詳しい人物は、

「親子で十分に話し合いを重ねた結果だろう。一般の家庭のように、考えをストレートに出すことも難しく、苦しいお立場でもあるのだろう」

 と、おもんばかるが、自ら公の場で出した「宿題」を撤回しかねない理由を話すことはなかった。

「父親として、ふたりの気持ちを尊重したいという考えか」と念押しされると、次のように語って会見をしめた。

「両性の合意に基づくということがある以上、そうでないというふうには私はやはりできないです」

 天皇や皇族は、経済面を含め恵まれた環境にある分、自由や権利が制限されている。居住地や移動は実質的に制約され、参政権や、天皇や皇太子、皇太孫には皇籍離脱の権利もない。

 男性皇族に至っては皇室会議を経なくては結婚もできない。秋篠宮さまが「憲法に基づき、合意があれば結婚はできる」と強調するのは、娘に許された権利は守ってあげたいという愛情とも受け取れる。

 はたして、今後の展開はどうなるのか。本誌が以前報じたように、眞子さまは年初に準備した「お気持ち」の第一稿では「今年12月をもって、入籍します」と、焦りをみせていたが、秋篠宮さまは会見で、

「見通しはこれから追って考えてゆく」

 と慎重な姿勢を崩さない。すぐに事が進むことはなさそうだ。秋篠宮家の事情に詳しい別の人物はこうみる。

「常識的なプランは、米フォーダム大に留学中の小室さんが米国の弁護士資格を得て就職を果たしてからでしょう」

 小室さんは在籍する法務博士のコースを2021年5月に卒業予定。7月の司法試験に合格すれば22年の早い時期には弁護士登録も可能との見方もある。

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1億円超の一時金は受け取らず「身ひとつでの結婚」か