ワシントンで育ったCNNのホワイトハウス特派員、ジム・アコスタ氏は興奮気味に「こんなパーティーをワシントンで初めて見た」「ここは変化が起きている現場です」と語った。

 敗北が決まった瞬間、ゴルフ場にいたトランプ氏がホワイトハウスに戻ってくるというニュースが報じられた時、広場に集まっていた人たちは騒ぎ始めた。

「今日、民主主義が勝ちました!」と叫ぶ人もいた。

 それでもトランプ氏は「僕が選挙を勝った。71,000,000票を法的にゲットした」とツイートした。ワシントンで多くのアメリカ人はこのツイートに対し、「トランプ、君は首だ!」「ゲームオーバー」というプラカードを振って答えた。

 地元のデラウェア州で勝利演説を行ったバイデン次期大統領が「分断解消」を訴え、その様子がテレビ中継されると、集まった人たちは静かになった。

「私は民主党員だがすべてのアメリカ人の大統領となる。私に投票した人もしなかった人も、相手を敵のように扱うのはいま、ここでやめよう」「私に信頼と自信をくれて光栄です」などバイデン次期大統領は訴えた。

 他の都市でもパーティーのような雰囲気が一日中続いたという。例えば、勝利を決めたペンシルバニア州のフィラデルフィア市で投票の集計が行われたコンベンションセンターの外でも、大勢の人々が集まり、民主党カラーの青のシャツとマスクをかけた人々がダンスをして祝った。その中の一人が「今日、我々は歴史に残ることをした」と叫んでいた。

(在ワシントン=シッラ・アレッチ)
※週刊朝日オンライン限定記事