秋篠宮さまは、結婚は本人同士の意思によるべきだが、「納采の儀」は家と家の儀式だと考える。小室さんはいまだに金銭トラブルについて、誠実に説明し向き合う様子はない。秋篠宮ご夫妻の納得を得るのは、難しいのではないだろうか。

 だが、宮内庁OBの山下晋司さんは、「納采の儀」など一連の結婚の儀式は皇族の私的行事に過ぎない、儀式を経ずとも結婚は可能だと話す。

「そもそも女性皇族の結婚は、皇室会議を経る必要はありません。皇室典範等の規定は、一般の男性と結婚した場合は、皇統譜から除籍され一般の戸籍に記載されるというだけです。つまり、皇統譜の謄本とともに婚姻届を役所に提出すれば、結婚は可能でしょう。ただ納采などを行わずに結婚されるのは皇室として好ましくありません」

 初孫である眞子さまの幸せを願うのは、上皇ご夫妻も同じだろう。

 眞子さまの婚約が内定したころ、美智子さまは「初めての孫だから、かわいくしてあげたいわ」と周囲に漏らし、結婚の準備を楽しみにしていた様子だったという。

 高輪の仮住まいへの引っ越し前、皇居内の仙洞御所で上皇后さまにお会いした人物は、

「昔のようにはつらつとしたご表情ではなく、心配ごとを抱えておられるようなご様子で」

 と体調を心配する。

 仙洞仮御所に移ってからは、コロナ禍で葉山や那須での静養も自粛。

 上皇さまは皇居にある生物学研究所に週2回ほど通うが、美智子さまは通院以外の外出や人と会うことも極力ひかえた巣ごもり生活を送る。

 体調はよくない。

 3月の引っ越し以来、微熱と左手にこわばりの症状が続き、趣味のピアノにもほとんど触れていない。10月20日には、86歳の誕生日を迎える。昨年は台風被害に配慮して中止となり、今年もコロナ禍の影響で祝賀行事は行わない。

 夏前に上皇ご夫妻に面会した元宮内庁幹部は、「上皇后陛下は、引っ越しのお疲れがひどく続いている」と職員が口にしていたことが気になります、とつぶやく。

 眞子さまが自身にとっての幸福をとりもどしたら、上皇さまと美智子さまに、とびきりの笑顔を見せてほしい。(本誌・永井貴子)

週刊朝日  2020年10月30日号