――尾崎会長は、コロナ専門病院として500床の病院が4カ所必要だと訴えています。

「感染が下火になると議論しなくなってしまうのですが、500床から1千床くらいの専門病院を最低でも1カ所整備しておく必要があります。将来、別の感染症が広がる可能性だってあるのです。

 都立病院の一つを感染症専門病院にして、感染が起きた時に患者を一手に引き受ける。そうすれば、現在の東京の入院患者数ならば、そこだけで診ることができる。一般病院はコロナを診る必要がなくなるから、他の患者さんを院内感染から守ることができる。コロナの蔓延(まんえん)で、がんなどの多くの待機手術が中止や延期を余儀なくされましたが、安心してできるようになります。

 感染がはやっていない時はシミュレーションセンターにして、感染症を診ることができる人材を育成する。防護のテクニックや、検査法の技術革新なども研究できるようにするといい。収益が落ちたとしても、都立病院であれば税金を投入できます。コロナ専門病院の設立は絶対に必要です」
(聞き手・本誌 亀井洋志)

※週刊朝日オンライン限定記事