4位にランク入りしたサインポストは、冒頭に紹介した高輪ゲートウェイ駅構内の無人店舗で、JR東日本との合弁会社を通じて「レジなしスルー型」の決済システムの開発を担った。米国のアマゾン・ゴーのように、カメラやセンサーを使って人の出入りや商品の動きを把握するため、購入した商品をスキャンしたりせずに支払いが完了する。

「人や商品を認識する画像認識システムには独自開発のAIを使っています。また、当社は導入実績が豊富。10月16日にオープンする無人決済の小型スーパー『KINOKUNIYASutto(スット)目白駅店』でも使ってもらっています」(サインポストのコーポレート本部)

 店に立つ人が少なくなれば、人手不足もカバーできるし、店舗のデジタル化が進めば、顧客や売れ行き商品の分析の精度も上がる。人の接触が少なくなるため、新型コロナウイルスのような感染症を防ぐのにも効果がある。コロナをきっかけに、普及が一段と速まる可能性もある。

(本誌・池田正史)

※週刊朝日オンライン限定記事

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池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

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