パチンコ経営に詳しいあるフリーライターは「業界内ではキャッシュレス化のニーズは高い」という。スマホで玉の貸し出しを決済して、出玉と景品交換も、景品との換金もスマホで済ましてしまうというものだ。

 キャッシュレス化で支払いが簡単になることで、よりパチンコに依存するようになるのではないかと心配だが、依存症対策などの面でもメリットがあるという意見もある。

 例えば、スマホでいくら使ったか管理できることに加え、使い過ぎた場合は警告が出る仕組みをつくることで、依存症対策になる。また、換金所の人件費の削減や強盗のリスクの回避なども期待できるというのだ。

「風営法の関係ですぐにキャッシュレス化はできないでしょう。しかし、昨年の参院選ではパチンコの業界団体が初めて議員を支援しました。自民党二階派の尾立源幸元参議員です。残念ながら落選したが、今後も働きかけをしていくでしょう」(先のフリーライター)

(本誌・吉崎洋夫)

※週刊朝日オンライン限定記事

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吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

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