「白髪や毛染めの状態によってさまざまな方法があります。上手にグレイヘアに変えることで、年齢にふさわしく、垢抜けた雰囲気にできます」(スタイリストのテルイタカヒロさん)

 一般的にグレイヘアへの移行といえば、白髪の地毛を根気よく伸ばし、染めた部分の髪をカットする方法が思い浮かぶが、白髪と毛染め部分の境目が目立つ期間が長いのが難点だ。この状態を嫌い、グレイヘアに踏み切れない人は多い。そこで同美容室では、毛先の毛染め部分を一度脱染し、自然な色味に染め直すことで境目をなじませ、髪全体の雰囲気を明るくすることを提案している。

「白髪を生かした自然なヘアカラーはプロの仕事ですが、グレイヘアへの移行には自宅でのケアこそが決め手になります」

 とテルイさんは強調する。髪質に個人差はあるものの、白髪はうねりが出ることが多く、質感もごわっとするので、太くなったように感じられる。一方で、長年白髪染めを続けることで髪が傷み、ボリュームがなくなることも多いという。

「自宅で定期的にトリートメントのケアを行い、しっかりと乾燥させておくことで、ツヤのあるきれいな髪を保つことができます。逆にしっかり乾かさずにいると、髪がパサついてツヤも出にくいので、老けた印象になります。また、髪のボリュームを保つには、頭皮マッサージが有効です。シャンプーのときに、頭皮を動かすようなイメージで五本指を使って2~3分ゆっくり回してみてください。血行が良くなり、抜け毛や薄毛の予防、育毛促進にもつながります」

グレイヘアこそ自由なおしゃれ

 また、グレイヘア移行中は髪形のアレンジも有効な方法という。

「移行期間中にカラーリングをしていても、次の予約までに色が抜けてきて境目が目立ってしまう場合があります。あるお客様が髪をオールバックにしてゴムでぎゅっと一つにまとめているのを見たときに、かっこいい!と思いました。清潔感もあっておすすめの方法です」(テルイさん)

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