八嶋智人 (撮影/写真部・加藤夏子)
八嶋智人 (撮影/写真部・加藤夏子)
舞台「あなたの目」では野間口徹さんや小林聡美さんと共演。それも楽しい (撮影/写真部・加藤夏子)
舞台「あなたの目」では野間口徹さんや小林聡美さんと共演。それも楽しい (撮影/写真部・加藤夏子)

 バラエティー番組でも活躍する俳優・八嶋智人さん。旗揚げした劇団「カムカムミニキーナ」は今年で30周年を迎え、今まで舞台に生きてきた。新型コロナウイルスによって大打撃を受けたものの、コロナがもたらした進歩や広がりに期待を寄せる。

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前編/八嶋智人「全体的な熱量は変わらない感じ」 半分になった観客を前にして】より続く

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 22日からは、新国立劇場小劇場の舞台に立つ。「アマデウス」などの作者としても有名な英国の劇作家ピーター・シェーファーが手がけた2本の男女3人芝居。「わたしの耳」と「あなたの目」というタイトルの2作品を、それぞれ異なる3人の俳優が演じるのだが、八嶋さんは「あなたの目」で小林聡美さん、野間口徹さんと共演する。

「今回の公演は僕の所属事務所でもあるシス・カンパニーのプロデュースなので。僕には、選択権も決定権も拒否権も何もありません(笑)。事務所に所属して23年が経ちますが、その間、舞台だけでなく映像にしてもバラエティーにしても、事務所から『これをやりなさい』と言われたものをずっとやってきました。今回の3人芝居の企画自体はコロナ前から決まっていたもので、舞台上も密にはならないですし、いいタイミングだったかもしれません」

 とはいえ、自らも旗揚げに参加した劇団カムカムミニキーナは創立30周年というアニバーサリーイヤーで、11月には八嶋さんが出演する公演も控えている。テレビのレギュラーも多く抱える八嶋さんだが、スケジュール管理はどのようにしているのだろう?

「劇団に関しては、商売っけがないので。それだけで食べていけるわけではないんです。だから、事務所のスタッフにとっては、劇団の舞台は、僕が旅行に行くのと同じ扱いです。つまり、僕の『旅行に行きたいので、この期間は仕事を入れないでください』というお願いも、『演劇をやりたいので、この期間は仕事を入れないでください』も一緒に聞こえているという(笑)」

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