「猫のおしっこやうんち付いちゃうけど」岩合光昭の猫撮影裏話 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「猫のおしっこやうんち付いちゃうけど」岩合光昭の猫撮影裏話

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延江浩週刊朝日#岩合光昭#延江浩
延江浩(のぶえ・ひろし)/TFM「村上RADIO」ゼネラルプロデューサー

延江浩(のぶえ・ひろし)/TFM「村上RADIO」ゼネラルプロデューサー

岩合光昭さん

岩合光昭さん

「僕の個展でホワイトライオンの写真に目頭を押さえている女性がいらした。もしかしたら彼女の人生を変えてしまうほどのものを見せられたのかもしれない。写真を観て泣いてくれるなんて!」

 少年時代の岩合さんの話に戻る。近所で柴犬のミックスが飼われていた。名前は「コロ」。

「彼の立派な犬小屋に入りたいと思ってパンで誘(おび)き寄せた隙に入ったら、唸り声を上げ歯を剥いて僕の腕を噛んで引きずり出した。その時コロに申し訳ないと思いました」

 以降、岩合さんは動物の気持ちを考えるようになった。「ライオンにしても人が怖いんです。『ライオンさん、大丈夫ですよ、僕は危害を与えません』。そう呟きます」

 猫の魅力を尋ねると「野性を秘めているところかな。人間はどこかに置き忘れてしまったけど」と言う。「猫は地面に這いつくばって撮ります。猫の目線で。体中に猫のおしっこやうんち付いちゃうけど、それで好かれます。匂いですね。『君はいい子だね』。トルコだろうが、イタリアの猫だろうが、日本語でそう話しかけます(笑)」

 世界で猫を撮る。ホテルへ戻ればベッドに倒れ込む。それほどハードな撮影なのだそうだ。

延江浩(のぶえ・ひろし)/1958年、東京都生まれ。慶大卒。TFM「村上RADIO」ゼネラルプロデューサー。国文学研究資料館・文化庁共催「ないじぇる芸術共創ラボ」委員。小説現代新人賞、ABU(アジア太平洋放送連合)賞ドキュメンタリー部門グランプリ、日本放送文化大賞グランプリ、ギャラクシー大賞など受賞

週刊朝日  2020年9月11日号


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延江浩

延江浩(のぶえ・ひろし)/1958年、東京都生まれ。慶大卒。TFM「村上RADIO」ゼネラルプロデューサー。国文学研究資料館・文化庁共催「ないじぇる芸術共創ラボ」委員。小説現代新人賞、ABU(アジア太平洋放送連合)賞ドキュメンタリー部門グランプリ、日本放送文化大賞グランプリ、ギャラクシー大賞など受賞

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