有効な薬が出た一方で、その使い方についても、新しい考え方が出てきた。

「どの病気でも“早期発見・早期治療”が大事で、特に腫れの強い患者さんでは早期治療が必須です。一方、症状がはっきりせず、診断が付かない程度のときは一般に進行がとても緩やかですので、経過観察を続けながら、必要な時期に薬を使い始める。いずれにせよリウマチの専門医のもと、二人三脚で歩んでいくことが大事です」(山中医師)

 なお、日本リウマチ学会では専門医制度を設けていて、関節リウマチ治療に詳しい医師を探すことができる。

 関節リウマチもヘバーデン結節と同様、体質が関係している。血縁に関節リウマチの患者がいる場合は、注意が必要だ。さらに、そういう人がたばこを吸っていると発症リスクが20倍に上がる。歯周病も引き金になるので、禁煙と口腔(こうくう)ケアに努めよう。(本誌・山内リカ)

週刊朝日  2020年9月11日号より抜粋