“顔面国宝”“彫刻フェイス”と絶賛される「2gether」サラワット役のブライトさん/提供:コンテンツセブン/(c)GMMTV
“顔面国宝”“彫刻フェイス”と絶賛される「2gether」サラワット役のブライトさん/提供:コンテンツセブン/(c)GMMTV

 新型コロナウイルス感染拡大で、外出自粛を余儀なくされた4~5月にかけて、Netflixで配信中の「愛の不時着」や「梨泰院クラス」などの“韓流ドラマ沼”にどっぷりハマる人が続出した。実はもうひとつ、“タイBL(ボーイズラブ)ドラマ沼”という、巨大で深い沼があるのをご存じだろうか?

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 今年3月、ある日本人ファンが四つのタイBLドラマの解説付きで「腐女子へ タイのBLドラマ見てください」というメッセージをツイートしたところ、約10万『いいね』が付くほどの大反響を巻き起こした(現在、当該ツイートは削除)。

 以前からタイでは若い男性同士の恋愛を描いたBLドラマが数多く制作され、現在、それらの多くはYouTubeの公式チャンネルで英語字幕付きで無料配信されている。

 その数日後には有志が各国語に翻訳して字幕を付けてアップし、もちろん日本語字幕版も存在。日本でもBL好きの間では数年前からひそかにタイBLドラマに着目していたが、コロナ自粛中に前述ツイートの後押しもあり、タイBLドラマを見はじめる人が一気に増えたという。

 中でも、タイで今年2月から放送された「2gether(トゥゲザー)」(全13話、現在はRakuten TVで独占配信中)が爆発的な人気を集め、そこから別の作品にも波及しているというのだ。

 その人気ぶりは、タイ語学校にも波及していた。タイランゲージ・ステーション(東京、大阪、タイ)では、緊急事態宣言解除後、授業の再開と同時に女性からの問い合わせが急増した。同校は生徒の約7割が男性で、タイ語学習の理由は「仕事でタイ語を使う」「旅行でタイにハマった」という理由が大半なので、女性から多くの問い合わせというのは前代未聞だった。

「体験レッスン参加者が書いたアンケートを見ると、彼女たちはタイ渡航歴がないのにタイ語に興味があるというのですが、その理由はわかりませんでした。でも入学後、レッスン中に先生が『どうしてタイ語を習い始めたの?』と聞いてみて、やっと『実はタイBLドラマにハマって……』とカミングアウトしてくれたんです。そうだったのか! とようやく謎が解けました」(代表取締役・早坂裕一郎さん)

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彫刻のような美しさに「歩くルーブル美術館