キーラ・ナイトレイ主演の「オフィシャル・シークレット」8月28日からTOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー。配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES/Photo by: Nick Wall (c) Official Secrets Holdings, LLC
キーラ・ナイトレイ主演の「オフィシャル・シークレット」8月28日からTOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー。配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES/Photo by: Nick Wall (c) Official Secrets Holdings, LLC
キャサリン・ガン/Photo by: Nick Wall
キャサリン・ガン/Photo by: Nick Wall

 スノーデンの暴露から10年前。英国政府に一人で勇敢に立ち向かった機密機関GCHQ(政府通信本部)の職員、キャサリン・ガン。映画「オフィシャル・シークレット」は2003年イラク戦争前夜に英米間で交わされた政治裏工作を内部告発し、情報漏洩に問われたキャサリンの実話だ。主演のキーラ・ナイトレイに話を聞いた。

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──出演した理由は?

「強い興味が湧いたから。同時にこの話を知らなかったことに対する驚きもあった。イラク戦争が勃発したとき私は18歳で、政治に強い関心があったし、イラク戦争に関するニュースも追っていた。にもかかわらずキャサリン・ガンを知らなかったの。だから今この話に脚光を当てたいと感じた」

──当時のブレア首相についてどんな記憶がありますか?

「家族は政治的には左寄りで、彼が当選し首相になったのは私が12歳のときだった。通りから人の喜びの叫びが聞こえてきて、彼は私の両親のような人々の希望だったの。それ以前は保守党政権が18年も続いたから。ベルファスト合意は偉業だったと思う。ところがイラク戦争が起こり、それが大きな期待を裏切ることになったの」

──撮影前にキャサリンさんに会った印象は?

「不思議な体験だった。それまで質問に答えられない人に会ったことはなかったから。彼女は今も公務秘密法によって、仕事に関することは一切話せないの。会っていてそんな立場に立たされた彼女の気持ちが伝わってきた。心の負担になっていることを感じた」

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