「嵐が今年の24時間テレビの司会をやらなかったのは、自分たちのイベントができない中で24時間テレビを優先できないという考えだったと聞いています。ファンのことを考えると、紅白の司会を断ることもあり得る。他の候補として芸人の岡村隆史さんの名前も一時期挙がっていました」

 一方、今年はコロナの影響で、ライブが行えないなど音楽活動を制限されたアーティストは多い。音楽業界を支援するというチャリティー的な要素を出すことで、これまで出演が実現できなかった歌手も出てくる可能性が高まっているという見方もある。あるNHK関係者はこういう。

「これまで紅白に出ていない大物アーティストは少なくない。ひょっとすると、今年はオファーを快諾してくれる人も出てくるかもしれません」

 NHKの広報は、「現状では何も公表していません。しかるべきときに公表します」とのこと。

 年末のコロナの感染状況がどうなっているかはわからないが、形を変えた紅白に期待したい。(本誌・吉崎洋夫)

週刊朝日  2020年9月4日号

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吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

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