巣ごもり特需で大人気の任天堂の「あつまれ どうぶつの森」(c)任天堂
巣ごもり特需で大人気の任天堂の「あつまれ どうぶつの森」(c)任天堂
コロナの影響で業績が上がる会社トップ50【1位~25位】ゼノデータ・ラボ社の6月8日時点の分析情報をもとに作成。「スコア」は新型コロナウイルスの影響でどれだけ増益/減益のリスクが大きいかを示す。「総合スコア」は、短期的な影響から、この先1年程度の影響まで予想されるシナリオごとのスコアを総合的に考慮した数字。「HD」はホールディングスの略。時価総額は7月22日時点。売上高は直近の通期決算 (週刊朝日2020年8月28日号より)
コロナの影響で業績が上がる会社トップ50【1位~25位】

ゼノデータ・ラボ社の6月8日時点の分析情報をもとに作成。「スコア」は新型コロナウイルスの影響でどれだけ増益/減益のリスクが大きいかを示す。「総合スコア」は、短期的な影響から、この先1年程度の影響まで予想されるシナリオごとのスコアを総合的に考慮した数字。「HD」はホールディングスの略。時価総額は7月22日時点。売上高は直近の通期決算 (週刊朝日2020年8月28日号より)

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コロナの影響で業績が上がる会社トップ50【26位~50位】ゼノデータ・ラボ社の6月8日時点の分析情報をもとに作成。「スコア」は新型コロナウイルスの影響でどれだけ増益/減益のリスクが大きいかを示す。「総合スコア」は、短期的な影響から、この先1年程度の影響まで予想されるシナリオごとのスコアを総合的に考慮した数字。「HD」はホールディングスの略。時価総額は7月22日時点。売上高は直近の通期決算 (週刊朝日2020年8月28日号より)
コロナの影響で業績が上がる会社トップ50【26位~50位】

ゼノデータ・ラボ社の6月8日時点の分析情報をもとに作成。「スコア」は新型コロナウイルスの影響でどれだけ増益/減益のリスクが大きいかを示す。「総合スコア」は、短期的な影響から、この先1年程度の影響まで予想されるシナリオごとのスコアを総合的に考慮した数字。「HD」はホールディングスの略。時価総額は7月22日時点。売上高は直近の通期決算 (週刊朝日2020年8月28日号より)

コロナの影響で業績が上がる業界トップ10ゼノデータ・ラボ社の6月8日時点の分析情報をもとに作成。「総合スコア」は、各業界に属する企業の総合スコアを足し合わせた数字。業界間の企業数のばらつきを調整してある。「HD」はホールディングスの略 (週刊朝日2020年8月28日号より)
コロナの影響で業績が上がる業界トップ10

ゼノデータ・ラボ社の6月8日時点の分析情報をもとに作成。「総合スコア」は、各業界に属する企業の総合スコアを足し合わせた数字。業界間の企業数のばらつきを調整してある。「HD」はホールディングスの略 (週刊朝日2020年8月28日号より)

 新型コロナウイルスが直撃した上場企業の2020年4~6月期決算は、赤字が3割となり、この3カ月だけで5兆円余りの利益が吹き飛んだ。そんな中でも、着実に業績を伸ばす会社がある。全上場企業の決算、リスクなどをAI(人工知能)で分析し、コロナに打ち勝つ50社を探った。

 最終利益は前の年の同じ時期に比べて6.4倍の1064億円──。任天堂は8月6日、4~6月期の売上高が同約2倍の3581億円、営業利益が同5.3倍の1447億円だったと発表した。家庭用ゲーム機ニンテンドースイッチや3月に発売したソフト「あつまれどうぶつの森」が大ヒットとなるなど、コロナ禍に伴う家庭での「巣ごもり消費」の恩恵を受けた。

 フリマアプリ大手のメルカリも、2020年6月期の通期決算で売上高が同47%増の762億円と過去最高を記録。自宅で過ごす人が増え、日本や米国でフリマアプリの利用者が尻上がりに伸びた。山田進太郎社長はオンラインを通じた決算説明会で「コロナの影響だけではない」などと話し、成長の余地がまだあることをにじませた。

 コロナ禍で大逆風が吹く中でも、元気な企業はある。コロナの影響がはっきりと出た4~6月期決算を見ると、多くの企業で業績が悪化し、明暗が分かれた格好だ。

 SMBC日興証券で株式ストラテジストを務める安田光さんによると、いま好調なのは、高速通信規格「5G」や巣ごもり消費関連だという。

「5GやAI関連の投資が好調だったほか、情報・通信は在宅勤務(テレワーク)の普及で需要が高まりました。巣ごもり消費も堅調で、小売り、特にホームセンターなどは消費者の需要を取り込むことができています。食料品も、家庭用に注力しているところが順調です」

 では、これから伸びていくのはどんな会社か。コロナ下でも成長が見込める会社を調べるため、今回、自社開発のAIを使って経済や企業の将来を予測するベンチャー、ゼノデータ・ラボ(以下はゼノ社)の協力を得て、本誌はコロナの影響で増益となる可能性が高い会社をランキング化した。同社の関洋二郎社長はこう強調する。

「コロナで生活や社会は大きく変わり、先行きが見通せないので業績予想を出していない会社も多い。過去の財務数値から企業の将来を予測するのが難しい中、将来的に予想されるインパクトを『見える化』することには大きな意義があると考えています」

 分析で使ったのは、ゼノ社が開発した業績予測サービス「ゼノブレイン」だ。経済イベント同士の因果関係を解析したデータベースや、全上場企業の決算短信や有価証券報告書などの開示資料をもとに、企業の業績に影響を与える出来事やニュースなどいくつもの「シナリオ」を想定。それぞれのシナリオが生じた場合に予想される影響度合いを、各社の事業構成などに合わせてマイナス100からプラス100までの数値でスコア化する。

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池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

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