小室哲哉(C)朝日新聞社
小室哲哉(C)朝日新聞社

 引退から早2年、小室哲哉が帰ってきた。

【写真】乃木坂46の新曲「Route 246」

 7月24日、配信限定でリリースされた乃木坂46の新曲「Route 246」の作曲・編曲を小室が手掛け、電撃復帰を遂げたのだ。作詞は秋元康で、約10年ぶりの共作となる。

 音楽評論家の山崎智之氏は、今回の動きをこう分析する。

「楽曲は90年代の小室サウンドを彷彿させます。 “過去の焼き直し”という批判もありますが、小室サウンドの枠から逸脱することは、むしろファンを裏切ることになりかねない。平成の全盛期のようなブームとまではいかなくても、今後もコンスタントなヒットを出していくことは可能ではないでしょうか」

 小室は、2018年の不倫報道を発端に引退を表明。現在、妻のKEIKOとは離婚調停中と報じられている。音楽関係者はこう話す。

「当初は、不倫報道で引退に追い込まれたことに同情する声もあった。だが、くも膜下出血で倒れたKEIKOさんへの対応や発言に世間の風当たりが強まった。不倫を否定したが、結局、相手と続いている疑惑も払しょくされていない。この状態では、秋元さんのような大物がラブコールを送らなければ復帰はしにくかっただろう。業界内では、秋元さんが復活の道筋を作ったという見方が強い」

 小室は6月11日、秋元がプロデュースするラジオ番組「TOKYO SPEAKEASY」(TOKYO FM)にゲストとして登場。「何か最後に残したいなという気持ちは出てきた」と、制作への意欲を示していた。

 芸能評論家の三杉武氏はこう語る。

「秋元さんと小室さんは同世代で、古くからの友人。アイドルグループを互いににプロデュースして競う『ラストアイドル』(テレビ朝日)という番組でも共演していました。ただ、その時期に小室さんに不倫報道があり、結果的に引退となってしまった。紆余曲折はありながらも、互いに認め合う戦友同士。秋元さんは、1年ほど前から小室さんに乃木坂46の曲をオファーしていたようです」

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“古巣”との関係を心配する見方も