左から大阪桐蔭の根尾昂、花巻東(岩手)の菊池雄星 (c)朝日新聞社
左から大阪桐蔭の根尾昂、花巻東(岩手)の菊池雄星 (c)朝日新聞社
編集部が選んだベストナイン (週刊朝日2020年8月14日‐21日合併号より)
編集部が選んだベストナイン (週刊朝日2020年8月14日‐21日合併号より)

 8月10日から阪神甲子園球場で開催される2020年甲子園高校野球交流試合は、夏開催なのに春の出場校が登場する異例の試合。これにちなみ、本誌は2000年以降のセンバツで輝いた選手から勝手に「ベストナイン」を選出した。さて、あなたのお気に入り選手は何人登場する──!?

【編集部が選んだベストナイン・ポジション図はこちら】

*  *  *

【投手部門】
<右投手>東北(宮城)のダルビッシュ有(現シカゴ・カブス)。前年夏に準優勝し、優勝候補として臨んだ2004年春。1回戦の本工戦でセンバツ史上10年ぶり12度目のノーヒットノーランを達成。最速147キロの直球と切れ味鋭いスライダーで相手打線を寄せ付けず12奪三振。“みちのくの怪物”ぶりを発揮した。この大会、東北は8強まで勝ち進むが、初出場の済美(愛媛)に大逆転サヨナラ負け。圧倒的な実力を持ちながら、不運な故障もあり、高校野球で頂点に立つことはできなかった。

 次点は09年春、春夏通じ長崎県勢初の全国制覇にチームを導いた清峰の今村猛(現広島)。04年春、初出場初優勝の快進撃を見せた済美の2年生エース・福井優也(現楽天)もセンバツ史を彩る名選手だろう。

<左投手>花巻東(岩手)の菊池雄星(現シアトル・マリナーズ)。09年春、初戦・鵡川(北海道)戦で152キロを記録し、2安打12奪三振の完封。九回1死まで無安打に抑える快投で鮮烈なセンバツデビューを飾った。その後も勝ち進み、岩手県勢として春夏通じて初の決勝進出を果たす。決勝では今村を擁する清峰に0−1と惜敗したが、全5試合の力投はファンの記憶に強く残った。

【捕手部門】
 大阪桐蔭の森友哉(現西武)。2年生で臨んだ12年春、1学年上の藤浪晋太郎とバッテリーを組んで初優勝に貢献。夏には史上7校目の春夏連覇も達成。守りの要だけでなく、広角に長打を放つスラッガーとして攻撃の中心も担った。春夏甲子園通算本塁打5本は、星稜(石川)・松井秀喜を超える歴代5位タイ。

次のページ